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ENDURING FREEDOM

不朽の自由(September 2001)



Noble Eagle (2001/09/19)


 今日から、9月11日に起こったアメリカでのテロ関連の情報や雑感は、こちらに書き込みます。安全保障、戦争と平和、外交、テロなどを考えていきたいと思います。アメリカは、今回のテロ報復のための軍事作戦を「Noble Eagle(気高き鷲)」と名づけましたので、その名前を題名にしました。ちなみに湾岸戦争の時の作戦名は、「Desert Storm(砂嵐)」だったと思います。

 このコーナーは、毎日更新するつもりはありません。時間がある時や、「Noble Eagle」に大きな動きがあった時のみ随時更新する予定です。一日も早く、このコーナーが終わることを願っています。 



Infinite Justice (2001/09/20)


 「Noble Eagle」というのは、アメリカ国内のテロ対策強化のための作戦名だそうです。今日は、中東に相当数の米軍機が輸送されたみたいですが、この輸送作戦は、「Infinite Justice(限りなき正義)」というのだそうです。この「限りなき正義」というのが、輸送作戦だけを指すのか、テロ組織撲滅に向けた軍事作戦そのものを指すのかは、ちょっと分かりません。ともあれ、この「正義」がアメリカ一国が唱える「正義」ではなくて、国際社会共通の「正義」であることを望みます。



Some Women's Views (2001/09/21)


 今回のテロ事件に関する、ブリスベン市の同僚の女性たちの反応です。セルビアからの移民二世のGさんは、「テロは絶対に許せないけど、事件の背景に何があるのかをアメリカ人は考えるべきだ。アメリカ人は、世界で何が起こっているのか、もっと正確に知る必要がある」と、アメリカの中東政策に言及していました。「世界中にもっと女性のリーダーが増えれば、争いがなくなるだろう」とも言っていました。彼女は、NATOのユーゴスラビアへの爆撃で、親戚を亡くしているそうです。

 今回のテロでニューヨークのいとこが行方不明になったJさんは、「アメリカがテロ組織撲滅のために、軍事行動にうったえると言っていることに対して、多くの国が支持を表明し、面と向かって異を唱える国がないという事態は、非常に危険だ」と言っていました。いずれも特別な立場にある二人の、とても重みのある発言だと思います。軽々しいコメントは差し控えさせていただきます。



Be Ready (2001/09/22)


 昨日のブッシュ大統領の議会での演説は、なかなか迫力があったみたいです。演説の最中に、24回もスタンディング・オベーションがあったということです。ブッシュは、今回のテロ事件を「アル・カイーダ」というテロ組織の犯行だと断定し、そのリーダーであるオサマ・ビンラデンをかくまっているタリバンに対し、いくつかの要求を出しました。主な要求事項は、ビンラデンとその他のテロ組織のリーダーをアメリカに引き渡すことや、テロの訓練キャンプの即時永久閉鎖などでした。これらの要求に関しては、議論や交渉の余地はないと、タリバンに最後通告を突きつけました。あらゆる国に向けて、「アメリカの味方なのか、テロリストの味方なのか、はっきりしろ」とも述べていました。アメリカ軍に対しては、「Be ready」と戦闘態勢に入るように指示しました。情勢は緊迫しています。



Unity and Solidarity (2002/09/24)


 週末に、ワシントンの日本人からこんなEメールが来ました。「今回のテロがパールハーバーと比較され、複雑な思いをしている日本人も多いと思います。一方、日本政府のアメリカ支援対策は、いまひとつアメリカ国内では伝わっ来ていません。アメリカ在住の日本人で、ワシントン・ポストに一面広告を出して、日本人もアメリカと連帯しているんだということをアピールしたいと思います。一面広告は2万米ドル以上かかるので、一口30ドルで二口以上の寄付をしてください。寄付してくれた方のお名前は、ワシントン・ポストに載ります」とまあ大体こんな内容だったと思います。

 ちょっと迷ったんですが、結局この件には乗らないことにしました。イニシャチブをとられた方には敬意を表しますが、何か単なる日本人の自己満足のような気がしましたので。それに2万ドルあれば、もっと有効な使い道があるような気がします。アフガニスタン難民の支援に貢献するとか、テロ犠牲者の子供の教育費に充てるとか、単発の広告より、人の命を救えたり、将来につながる使い方が他にあるような気がしました。まあ、そう思っていても何もしなければ意味がないのですが。

 ただ、日本のアメリカ支援策の良し悪しは別にして、CNNや主要海外メディアを見ていると、今回のテロ事件に関する日本の対応は、ほとんどニュースになっていないというのは事実だと思います。小泉首相が訪米するようですから、さすがに今度はニュースになるでしょうか。 



Air Marshal (2001/09/25)


 アメリカとカナダのパイロット組合は、ハイジャック防止策として、パイロットに常時ピストルを持たせることを提案しているようです。その他にも、コックピットの構造を変えたり、ドアを頑丈にしたりという案も検討されているようです。それに加えてアメリカの飛行機では、「Air Marshal」と呼ばれる武装警官を、乗客に紛れ込ませるというハイジャック対策も始まったそうです。しかし、全ての飛行機に「Air Marshal」を搭乗させることは、今のところ不可能なので、やはりパイロットに銃を持たせるという案が急浮上しているといいます。

 ニューヨーク空港当局のデコタさんという幹部の人が、CNNのインタビューで次のように言っていました。「今あなたなら飛行機に乗るか、と多くの人に聞かれますが、私ならもちろん乗ります。さらに言えば、自分の母親だって飛行機に乗せますよ。それくらい飛行機は安全ですから」ということです。この人の言葉を信じて、飛行機に乗ることにしました。今度の金曜日にこちらを発って、ワシントンの家族のもとへ一時帰国します。



Enduring Freedom (2001/09/26)


 アメリカのテロ報復軍事作戦の名前が変わりました。「Infinite Justice」は神のみぞ知るということで、これを米軍が使うなんて僭越だという批判が、あちこちからあったようです。今度の名前は「Enduring Freedom」で、日本の新聞は大抵が「不朽の自由」と訳していますね。私の知る限りでは、読売新聞だけが、「不屈の自由」と訳していました。



Chemical and Biological Warfare (2001/09/27)


 ブリスベンだけで、ここ5日間のうちにガス・マスクが500個も売れたそうです。ちまたには、テロリストの次の作戦は、生物・化学兵器を都市にばらまくことかもしれないという噂が広まっています。噂だけではなく、事実アメリカでは有害廃棄物を扱うライセンスを不当に取得しようとした輩が逮捕されて、テロリストとの関係が取りざたされているそうです。農薬散布に使うセスナ機も、一時的に使用禁止になったそうです。都市の水道に毒を入れるという噂もあります。ブリスベンでは、10月6日から始まるコモンウェルス首脳会議に向けて、テロ対策の一環として、全浄水場のフェンスを厳重に施錠して、警備員を配置するそうです。パニックになってはいけないのでしょうが、何が起こるか分からないのがテロの恐ろしいところです。



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