感 想 | 本書には、「アクセスアップのためのやさしいWeb文章入門」という副題がついています。要するに、「ホームページ用に、どういう日本語を用いたらいいのか」ということを解説した本なのです。そもそもホームページで使う日本語は、普通の日本語と区別するべきなのでしょうか。この本の著者は、区別すべきだと主張しているのです。その理由は、「ネット・サーtァーは浮気なため、気に入らないとすぐにクリックして他のサイトに移動してしまう」からです。だからWebには「パッと見て、サッと頭に入ってくる」ような文章が望ましいのだそうです。
まあ言っていることは分かりますが、インターネットのユーザーはそういう人だけじゃないでしょう。じっくり読んでくれたり、何かの情報を探している人だっているはずです。そういうユーザーに読んでもらうには、やっぱり文章上のテクニックではなく、内容次第だと思いたいです。
そうは言っても、この本には結構役に立つことも載っていました。「土地感」ではなく「土地勘」とか、「意気健康」ではなく「意気軒昂」だとかという間違いやすい単語の正誤表もあります。会話文のカギカッコの中での句読点の使用法なども有用でした。「おざなり」と「なおざり」の違いも載っていましたが、これは読んでますます違いが分からなくなりました。 「おざなり」〜その場逃れにいいかげんな言動をすること。 「なおざり」〜真剣でないこと。いいかげんにして放っておくこと。 |