感 想 | 今年の夏休みに訪れた故郷八戸の本屋で買った本です。ようやく読み終えましたが、学術的な記述や古文的な表現が多くて、僕にとっては難しすぎました。安藤昌益は、秋田で生まれ八戸で花を咲かせた偉大な故郷の先人です。医者そして思想化として、エコロジーや男女平等など、当時としては極めて先駆的な発想の持ち主でありました。印象に残ったのは、「直耕」という昌益独自の概念です。これは、「最も人間的な生き方とは、直接生産者である『直耕の衆人』の勤労生活である」という考え方です。ここで「直耕」とは農耕作業を典型としますが、広く社会的に有用な労働行為全般を意味するそうです。昌益に言わせると、これと対極にある諸悪の根源が「不耕貪食」の権力者です。何か、今の時代に通じるところがありますね。日本の政治屋どもに聞かせてやりたいです。さて、安藤昌益は元禄16年(1703年)の生まれというから、来年の2003年でちょうど生誕三百年ということになります。八戸では何か記念イベントでもあるんでしょうか。是非何かやってほしいですね。 |