感 想 | 飛行機の中で肩が凝らずに気軽に読める本はないかなあと、成田空港で買ったのがこの本です。話は、ある家庭の妻に「放浪の相場師」と呼ばれた人物から5億円の財産が寄贈される、というところからスタートします。これをキッカケに、夫はこの相場師と妻との関係を疑い、家庭崩壊の危機を迎えるのです。しかし、この財産寄贈の裏にはある計画が隠されており、中学一年の息子が真相究明に乗り出すという展開です。全体の文章は、この息子の視点で書かれています。宮部みゆきのミステリーは、過去にも何冊か読んだことがあります。ミステリーとは言っても、この「今夜は眠れない」には、殺人が出てきません。足を骨折する怪我人が一人登場するだけです。僕は、こういうバイオレンスのないミステリー物の方が基本的には好きです。 |