| 感 想 | 2001年8月から始めたこの「慶長の本棚」ですが、記念すべき百冊目はこの本です。上野千鶴子という名前は何度か耳にしたことはありましたが、この人の著作を読むのはこれが初めてでした。この本は、社会学の教授である彼女が、客員教授として半年ずつ滞在したメキシコとニューヨークでの体験記です。学者だけあって結構難しい表現もありますが、異文化に対する鋭い社会学的考察も多く、久々に読み応えのある本でした。この本の中に出てくる文章で、僕が「これは同感」と思ったものを以下に少し抜き出しておきます。これらを見ると、あなたもこの本が読みたくなるはずです。
「国境の壁を越えることよりも、階級の壁を越えることの方が難しい」 「差別の原因を差別される側に求めてもムダである。それは差別する側の問題に他ならない」 「日本社会は、ノイズとなるこのような(高学歴の)女性を海外へと排除することで、社会を内部から変革する芽を摘んでいる」 「アメリカ人の国際知らずはいちじるしい。ということは、彼らは自分達の社会の特殊性に無知だということでもある」 「本当に大事なのは語学よりも何が何でも伝えたいという意志の力である」 「語学は失敗をして恥をかきながら覚えるものだ。女は恥を知らないから語学が得意だ」 |