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八戸市立小中野小学校
国際ルーム委員会からの手紙




八戸市立小中野小学校 国際ルーム委員会からの手紙

パキスタンの写真を見て(まとめたのは6年 根本雅彰です)

1.私たちと着ている服がちがうし、くつをはいている人が少ないことにおどろきました。
2.パキスタンの人は、みんなよく日焼けしていますね。ほとんどの人がショートカットでかわいいですね。
3.みんな、なかよく楽しそうにくらしているんですね。
4.みんな、まじめそうな人たちばかりに見えました。
5.楽しそうに遊んでいていい国だなと思いました。
6.イスラムの女の人は写真をとるのはダメだというのにびっくりしました。どうしてかな。




小中野小学校国際ルーム委員会の皆さんへ慶長からの返事

パキスタンの男の子  パキスタンの写真を見ての感想や質問をまとめていただき、ありがとうございます。私が撮影した写真が、このように世界の国々に対する生徒さんたちの関心を高め、理解を深めるのに少しでも役立っていると知ることは、大きな喜びです。私は、国際理解の第一歩は、自分たちとの違いに気づくこと、そしてその違いを認め合うことだと思います。皆さんの感想や質問を見ると、皆さんがパキスタンの写真から、自分との違いや日本との違いに気づいてくれたことが分かります。その違いがどこから来るのか、皆さんで話し合ってみてはいかがでしょうか。以下は、その話し合いのヒントとして、皆さんの質問のうちのいくつかに対する私なりの意見です。

1.「私たちと着ている服がちがうし、くつをはいている人が少ないことにおどろきました。」

パキスタン山岳地方の男の子たち  服装の違いというのは、いろいろな要素に基づいていると思います。例えば、北部の山岳地帯を除くと八戸よりかなり暑いパキスタンでは、風通しのよい、涼しい服装が多くなります。しかし何と言っても一番大きな要素は、昔からパキスタンに伝わる民族衣装をなるべく大事に着続けようというパキスタン人の誇りのような気がします。当然、その民族衣装はパキスタンの文化や宗教と深く関わっていますから、多くのイスラム教の国がそうであるように、パキスタンの女性もかなりダブダブのつなぎのような服を着て、たいていは頭や顔を布で隠しています。パキスタンの女性の服はきれいな色のものが多いのですが、男性の服はほとんどが白か薄い茶色です。日本人もかなり前までは、着物を着て普通の生活をしていたわけですが、今では着物を着ることが少なくなり、多くの人は特別な行事の時だけしか着物を着なくなりました。パキスタンと日本の、民族衣装に対するこういった違いは、パキスタンが遅れていて日本が進んでいるということでは決してなく、伝統や民族衣装に対するこだわりの違いではないでしょうか。

 靴を履いている子供が少ないのは、やはり貧しくて靴を買えないというのが一番の理由だと思います。しかし、危険なガラスや石ころのないような農村地域では、靴を履く必要性がない場合もあるのではないでしょうか。パキスタンで靴屋を開いたら、果たしてどれくらい売れるかは面白いテーマだと思います。

2.「みんな、まじめそうな人たちばかりに見えました。」

パキスタンの真面目そうなおじさん  これはかなり鋭い観察です。パキスタン人は実際かなりまじめだし、まじめに見えます。大人のパキスタン人はほとんど笑わないし、美男美女が多いのもまじめに見える理由かもしれません。とても厳しいイスラムの教えを忠実に守っているから、そのまじめさが顔に出てしまうのでしょう。イスラム教の人たちは、一日に5回お祈りをしなければいけませんし、年に一度はラマダンといって、太陽が出ている間はいっさい食べ物を口にしてはいけない断食の日々が一ヶ月ほどあります。その他にも、お酒を飲んだり豚肉を食べてはいけないというような厳しいきまりがたくさんあります。こういったきまりをきちんと守りながら生活しているパキスタン人は、私から見ても本当にまじめだと思います。トンカツが大好物の私としては日本人でよかったと思いますけど、日本人もパキスタン人のまじめさを時々は見習った方がいいかもしれません。

3.「イスラムの女の人は写真をとるのはダメだというのにびっくりしました。」

パキスタンの女性の先生  実は、イスラム教の女性は、写真をとられるのがダメなばかりではなく、自分の家族や親類以外の男性に顔や肌を見られてはいけないのです。そのため、ほとんどのパキスタンの女性は外出をする時は、頭や顔を布で隠しているのです。どうしてと聞かれても、それがきまりだからとしか私には答えられません。ただし大都会には顔を隠さない女性も時々いますから、このきまりは強制的なきまりではなく、どちらかと言えば自主的なもののようです。こういったイスラム教のきまりのために、パキスタンの学校では、女子生徒に教えるのは女性の先生でなければならず、多くの学校が男子校と女子高に別れています。現在は女性の先生の数が少なく、女子生徒に対する教育が男子生徒に比べて遅れがちなので、パキスタン政府は女性の先生を育てようと力を入れ始めました。皆さんの学校では、女性と男性とどっちの先生の数が多いですか。

 最後になりましたが、皆さんがパキスタンの写真を見て気づいたいろいろな違いは、実は大した違いではないのです。日本人どうしだって、背の高い人や低い人、太っている人や痩せてる人、まじめな人や不まじめな人、豚肉が好きな人や嫌いな人、めがねをかけている人やかけてない人、髪の長い人や短い人など、いろいろな違いはあります。そういった違いを認めながらも、あるいは、そういった違いを気にせずに誰とでも仲良くできるのが理想です。外国人と私たちの関係についても同じことが言えるのではないでしょうか。同じ人間である以上、パキスタン人も日本人も、共通点は違いよりももっともっと多いはずです。この次は共通点を見つけてみてはどうでしょうか。

(先生方へ:小学生には少し難しすぎるでしょうか。子供たちの理解を深めるために、手助けをしていただければ幸いです。)

アメリカ合衆国ワシントンにて 1999年1月31日 慶長寿彰



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