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1999年2月28日 東奥日報新聞より




途上国の写真 教材に活用(八戸市内の小中学校)

〜撮影の慶長さん(八戸市出身・世界銀行勤務)と手紙交換も〜

 国連の専門機関「世界銀行」に勤務している慶長寿彰さん(35)=八戸市出身、米国ワシントン在住=が撮影したアジア、アフリカの発展途上国の子供たちの写真が、八戸市内の小中学校で国際理解教育の生きた教材として活用されている。写真を見た八戸の子供たちは慶長さんに感想や質問の手紙を送り、このほど返事が届いた。

 慶長さんは出張で訪れた発展途上国の様子を写真に撮り続けてきた。平成9年には八戸青年会議所と八戸国際交流協会が慶長さんの写真展を開催。終了後にバングラデシュ、パキスタンなどの写真34点が八戸市教育委員会に寄贈され、外国の学校と姉妹校を結んでいる小中学校のうち、6校で活用されることになった。物があふれた日本と異なる暮らし、カメラに向かってはにかむ子供たち。

 「日本は恵まれていて良かったとか、それは私たちの勝手な決めつけ。発展途上国の彼らは物質的には富んでいないかもしれないが、働きながら笑顔でいることができます」(三条中3年、伊藤美緒さん)

 「パキスタンの人は私たちと着ている服が違い、靴を履く人が少ない」(小中野小学校の国際ルーム委員会)

 「子供が働くというのは本当?」(江陽小児童)

 寄せられたこれらの感想に、慶長さんは返事を書いた。民族衣装は国の文化、宗教と深く関わっていること、多くの発展途上国で子供が学校にも行けずに働いていることを八戸の子供たちに伝えた。三条中の伊藤さんには次のような返事が届いた。「発展途上国の人たちの心の豊かさ、子供たちの明るさにはいつも驚かされます。幸福感とは、日々の生活をいかに楽しむことができるかに大きく左右されるようです。しかし多くの途上国に最低限の衣食住を満たすことができない多くの貧困層があるのも事実です」

 国際化時代に対応して欧米の姉妹都市と交流が進む一方、子供たちが発展途上国に目を向ける機会は少ない。慶長さんは、「国際化イコール欧米化ではない。世界の人口の大部分が発展途上国と呼ばれる国々に住んでいるにもかかわらず、発展途上国に対する理解がおろそかになっているのではないか」と話している。写真は現在、三条小、江南小、長者小で活用されている。



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