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国際機関への就職に関するQ&A
(2003/12)


2003年の7月からゲストブックに寄せられた「国際機関への就職」に関する質問と、それに対する自分なりの答えを、こちらにまとめて記録に残すことにしました。私の知識と経験の範囲内で最善の答えをしているつもりですが、私の答えが100%正しいという保証はありませんのでご了承ください。これを読んでまだ質問がある人や、国際機関勤務の経験者などでコメントやさらなるアドバイスがある方は、是非ゲストブックへご記入ください。


青年海外協力隊
Q: こんにちは。前回では、生物関係の…とかなり曖昧な質問してしまいすいませんでした。何冊か本を読んだり、ネットを見たりして、いかに曖昧な質問だったか実感しました。でも知識が増えた結果、まだやる気次第で何でも出きることが分かり、余計悩んでいます(笑)今、青年海外協力隊参加を考えています。興味はもともとありましたし、国際協力の現場を生で体験できるので今後の参考になるのではと。皆さんは参加したことありますか?何か感想とか得られたものとかあったら是非お願いします。(とし)

A: としさん、こんにちは。「やる気次第で何でもできる」とは、なかなかいい事を言ってくれますね。その意気です。僕はJICAの事業の中では、青年海外協力隊が一番成功しているのではと思っています。途上国で協力隊の方々とお会いすることもありますが、いつも頭が下がります。協力隊の経験者で国際公務員をやっている人も実際に知っています。自分の専門分野の業務に従事するのであれば、協力隊としての経験は国際機関でも高く評価されるはずです。是非、現役の協力隊員かOB/OGからも、体験談や苦労話などの書き込みをいただきたいものです。それでは。 (慶長)

A: 慶長さんお久しぶりです。としさん、こんにちは。私は現在パキスタンで協力隊として活動をしています。コミュニティ−スクールの教師養成コースの実施、その後のフォローアップに関っています。草の根レベルの活動なので、現地の調査、企画、実施、その後の評価とすべてに関ることができ、自分の目で成果(または失敗)を見ることができます。この点ではとてもやりがいを感じています。しかし、教育省の国レベルまたは州レベルの政策に影響を与えないことには、根本的な効果がみられないという壁にもあたっています。もちろん、このような草の根の活動の積み重ねで、国の政策を動かしていける事もたしかです。将来はそのような大きな視野もふまえた仕事も考えていますが、この協力隊での草の根レベルの経験をいつも念頭において行動したいと思っています。また、現在の活動を行なっていく上で、自分に足りないもの、学ばなければならないこともはっきり見えてきました。自分を知る上でもいい2年間だと感じてます。(やすこ)

A: 現役の協力隊としての率直なご意見をありがとうございました。とてもいい経験をされていると感心しました。結局、教育でも他の分野でも、持続可能な開発を推進するには、マクロなレベルの政策とミクロなレベルの草の根におけるサービス提供の両輪が噛み合わないとダメだということでしょうね。残るパキスタンでの日々をさらに充実させてください。ではまた。(慶長)

世銀東京事務所のキャリア・カウンセリング
Q: 本を見ていたら、世銀では世銀に興味のある人向けのキャリアカウンセリングをはじめたと書いてありました。今は就職、進学等を決める時期なので参考になるだろうと思ったのですが、どうやら今年度分はもう一杯みたいです。悪あがきでメールだけは出してみたのですが返事はないですし…やはり結構希望者は多いのでしょうね。もし他にもこういったカウンセリングとか相談受付のようなものをやっている場所がありましたら教えてください。(とし)

A: としさん、こんにちは。としさんがおっしゃっているのは、世銀の東京事務所でやっている「キャリア・カウンセリング」のことですよね。それは、世銀を退職した人がボランティアで週に数時間だけやっているものです。ですから、希望者が多かったり、その方が多忙だったりすると、なかなか順番がまわって来ないのでしょうね。残念ながら、他にこういったカウンセリングをやっているところは知りません。僕でよければ分かる範囲でお答えしますけど。ではまた。(慶長)

国際公務員の出張、地球時代の様々な視点
Q: ヨーロッパにいらっしゃるんですね。出張でどこかを経由するときは、経由先でゆっくり滞在できる時間があるようですね。いつもそうなんですか?イギリスへお越しの際はぜひお知らせください。

 前回の続きですが、アジアの国際関係の勉強をイギリスでするということ。台湾から来た人は「イギリスの視点でアジアを見ても私にはおもしろくない!」なんて断定してました。私は逆に、日本にいると、日本中心、西アジア中心に考えてしまうので、全然違う場所から、アジアを見るのが公平かな、と思いました。私の学校はもともとアジア研究がメインでないので、資料や本も少なくて、本格的に勉強するには適さないかもしれませんが、やはり自分の出身の地域については、文化的側面が理解しやすいです。中国、韓国、日本の政治用語もわかりますし。私には本筋の中東研究よりずっと易しいのでは?と思ったら、少し心がゆらぎそうです。笑しかし、中東から来た人がイギリスで中東の勉強をしたら、やはりそれは「視点を変える」ことになりますよね。ある地域について、どこで勉強するのが一番いいのか、一概に言えませんね。(春澄)

A: 春澄さん、こんにちは。今日スリランカに着きました。出張の際、経由地でゆっくり滞在できるかどうかは本人次第なんです。世銀の出張規定では、ワシントンからアジア地域に出張する際は、行き返りともに一泊だけ経由地に滞在できることになっています。でも有給休暇を使い、滞在費を自腹で払うなら、何泊しようとそれは個人の自由です。今回、僕のウィーン滞在は一泊だけでした。金曜日のお昼頃に着いて、土曜日の夕方には既にウィーンを発ちました。約30時間のウィーン滞在だったのです。以前はロンドン経由で出張したことも何度かありますが、最近はイギリスにはご無沙汰しています。そのうちまた立ち寄ってみたいです。

 さて、イギリスでアジアを学ぶのも面白そうですね。イギリスやアメリカなどで学ぶことのひとつの利点は、現在春澄さんが体験されているように、様々な国から来ている留学生や移民達の視点を学べることじゃないでしょうか。異文化の人々は、時々びっくりするような視点で物事を捕らえている事がありますよね。そういう風に、様々な視点から物事を見れるようにしておくことは、今の地球時代に非常に大事だと思います。それではまた。 (慶長)

地球環境を守る仕事
Q: こんばんは。私は中学生で、今まで興味のある仕事がありませんでした。でも、色んな職業の仕事内容やなるための試験などが書いてある本を読んでいる時、国際公務員という仕事にすごく興味が持てました。それで、ネットで調べているうちに環境問題など地球規模で取り組むべき問題がたくさんあることを知りました。今まで(今でもですが・・)私は無知だったんだなぁと思いました。ところで、私は小学生のとき、環境問題について習いました。森林伐採やオゾン層破壊などです。国連には地球環境を改善しようとする機関はあるんですか?あまりにも簡単過ぎる質問で、私の調べ方不足だと思われるかもしれませんが、よかったら教えてください。(かな)

A: かなさん、はじめまして。国連にはUNEP(国連環境計画)という専門機関があり、幅広く世界の環境問題に取り組んでいます。その他、地球環境問題に特化した機関ですと、GEF(地球環境ファシリティー)というのもあります。このGEFは、先に述べたUNEPとUNDP(国連開発計画)、それに僕が勤務する世界銀行が共同でつくり上げた組織です。かなさんも、是非将来は地球環境を守る仕事に就いてください。では、今後ともよろしくお願いします。 (慶長)

法学部、弁護士資格と国際公務員
Q: はじめまして。私は高2で、今のところ法学部への進路を考えています。以前から難民問題に関心があって、緒方貞子さんについての本を読んだりUNHCRのHPなどを見て、あのような職場で働きたいと思っています。国際法・難民法の面から協力していけたら、と思っていたのですが、このHPのメジャーデビューのQ&Aにて「法律関係の国際公務員になるなら、弁護士の資格は不可欠」とお答えだったので質問させていただきます。法的な面から難民問題を扱うには弁護士の資格は必須なのでしょうか?大学で法律学を学び、欧米の大学院で国際関係学で難民問題を学びたい(こういう問題は海外のほうが進んでいると思います)と思っているのですが、これだと専門性が薄れてしまうのでしょうか?よろしくお願いします。(あかね)

A: あかねさん、はじめまして。「法律関係の国際公務員になるなら弁護士の資格は不可欠かどうか」という問いですが、少なくとも僕のいる世界銀行では答えはYESだと思います。UNHCRのことは、はっきり言ってよく分かりません。「法律関係」という仕事の内容にもよるでしょうが、国際法やある国の難民法の起草を手伝ったり、そういった法律の法解釈をする上では、やはり何らかの資格が必要なのではないかと思います。

 「法学部を出てから大学院で難民問題を学ぶと、専門性が薄れるか」という質問も、その大学院でのカリキュラムによりますので一概には言えません。ただ、採用する国際機関の方では、学部より大学院での専攻の方をあなたの専門分野だと捕らえるはずです(これも、職歴などによって断定はできませんが)。僕は難民学に関しては全くの素人ですが、難民に関する法的側面をその大学院で学べれば、学部との補完性が強まるかもしれません。UNHCRか他の国連機関の経験者でこのサイトを見ている人がいたら、是非書き込みをお願いします。そのような機関で法的な仕事をしている職員は、弁護士などの有資格者なのでしょうか?あかねさん、あまりお役に立てずに申し訳ありませんでしたが、今後ともよろしくお願いします。 (慶長)

A: あかねさん、こんにちは。日本の弁護士の資格についてはあまり詳しくないのですが、大学で国際関係学を勉強後ロースクールで弁護士になるために勉強中というアメリカ人友人がいるので、もしかしたら参考になるかも?と思いました。アメリカのロースクールは入学の際学士の時の専攻をわりと問わないようで、私の義妹はコンピュータービジネス専攻で、いまロースクールに在籍しています。留学生には言葉の問題など大変かもしれませんが、最終学歴がロースクールだと法律があかねさんの専門だと認めてもらえるのではないかなと思いました。でも日本の弁護士の資格をとるにはアメリカのロースクール卒だとやっぱりだめなんでしょうか?その辺りが詳しくないのです・・・ごめんなさい。ちなみに私の母校には国際関係の修士とJDを4年間でとるプログラムがありました。入学するのも入ってからもかなりキツイらしいですが、やる気のある人にはよいプログラムなようです。 (あい)

発展途上国の水と衛生、井戸掘り
Q: 段々とすごいゲストブックになってきましたね。今更ながら慶長さんの生き方に感銘を受けます。今はスリランカですか。ギニアではアラビア文字(コーランを読むので)を使ってフラニ語を表記する、水と衛生についてのマニュアルを入手しました。こちらでも演劇ではないですが、紙芝居的なものが有効なようです。ギニアの井戸ですが、掘削業者とのやり取りが一からやり直しになり、着工はできていません。村を再訪し、井戸の管理に対しての金銭を含めた意思確認を取り、郡庁、水道局、地元有力者に挨拶したり、維持管理のマニュアルを入手したり、準備を進めてきました。在ギニア日本大使館にもご理解を得ることができました。個人のプロジェクトなので予想通り期戦となっており、次回は4,5月頃に再訪できればと考えています。うまくいかないからこそ、人とのつながりや出会いに感動させられる事も多々あります。年内にギニアの報告をHPで更新したいと思います。ブータンの準備も進めておきます!

 復路にベルギーの日本人学校で講演をさせていただきましたが、「みんなちがってみんないい」という文化が実践されており、感動しました。日本的でありながら、日本的でない、僕には居心地よく感じました。日本大使館広報文化センターの方も非常に好意的で、一気にベルギーとの距離が近くなった気がします。ブラッセルではヒデに、パリでは真人にお世話になりました。こうしてプロジェクトを通じ、たくさんの方々に出会え、再会できるのが何よりの宝だと、改めて感じています。慶長さんとはいつ会えるのでしょうか。(坂本達)

A: 達へ、ギニアから無事帰国したようで何よりです。ギニアでの井戸掘り、苦戦しているのですか。僕のスリランカのプロジェクトはまだ始まったばかりですが、ロケット・スタートを切りました。エッヘン。僕のプロジェクトでは掘削業者など使わずに、施設計画から、建設資材の調達、工事、維持管理まで全部地元の村人達が担当します。プロジェクトはそういう環境を整え、村人を後押しするだけです。まあ深井戸ではなく、「dug-well」と呼ばれる浅井戸が中心ですけど。4月はまたギニアですか?ブータンはどうするの?達にブータンで再会できるのを楽しみにしています。ではまた。(慶長)

Q: こちらは、人口が一定基準にわずか満たないために、井戸設置予定から外れている村です。自分たちで一度浅井戸を掘ったそうですが、今は使えなくなっていました。僕も村人主導で進められるよう、そういう環境作りに励みたいと思います。現地の責任者は当然、村長ですよね。イマームのような人もいるのですか?4月はもちろんブータン!4週目あたりならOKの確率が高いのですが!ブータンで再会できたら最高ですね。(坂本達)

A: 達へ、僕が担当しているスリランカの「水と衛生プロジェクト」では、プロジェクトを仕切っているのはコミュニティーの代表者たちです。住民が町内会のような組織をつくり、代表者が町議会のような委員会を構成し、当然、会長や副会長なども住民から選ばれます。「水と衛生」は女性と深い関わりがあるので、委員会の構成はジェンダー・バランスに配慮し、会長と副会長のうち、どちらかは女性にするようにお願いしています。スリランカは仏教徒が多いのでイマームはいませんが、町内にお寺があれば、住民を動員する上でお坊さんが大きな役割を果たしている所もありますね。それでは、ブータンで再会しましょう。(慶長)

海外の大学、研究機関のポスト
Q: 40代。日本文学、日本文化専攻の某私大教員ですが、ある理由から、将来、海外(特にオーストラリア)で、大学か研究機関などにポストを得たいと考えています。しかし、現在のところ強力なコネクションがあるわけではなく、公募を見ながら個別に応募している状況ですが、世界の公募一覧のサイトなど存在しますでしょうか。他に何か情報等ご教示頂けましたら幸いです。(たた)

A: たたさん、はじめまして。残念ながら、「世界の公募一覧サイト」などというのは聞いたことがありません。海外の大学や研究機関に応募したいなら、自分の専門分野で海外の学会に所属すれば、学会の会報などに関連ポストの募集広告が載るはずです。でも、海外に日本文学や日本文化を専門にした学会があるのかどうか、よく分かりません。あとは、日本文化を教えている海外の大学のウェブサイトを探して、募集状況をこまめにチェックするしかないかもしれませんね。あまりお役に立てないかもしれませんが、今後ともよろしくお願いします。(慶長)

A: 私のケースは余り参考にならないかもしれませんが・・・アメリカで知り合った先生に教えてみる気はあるかと聞かれたので、「もちろん」と答えて2年ほどかかりました。アメリカの大学は、3セメスターは先に決まっているので、急いでも2年弱かかる計算です。法科大学院のケースですが・・・ (福田弥夫)

A: ご希望の地域とは異なりますが、英国では大学の公募ポストの一覧が以下のサイトにアップされます。また、メーリングリストで逐一情報を受け取ることができますので、大変重宝しております。ご参考まで。いま先ほどご紹介したサイトを見てみたら、世界各地をカバーしているようですね。もっとも英国以外はそれほど情報をアップしているとは思えませんが。。。(toffee)
http://www.jobs.ac.uk

医学部とWHO
Q: 僕は今高2で医学部を目指しているものです。将来はWHOで働きたいと考えています。このサイトを拝見するかぎり、そのためには博士課程をでてボランティアをしたほうが有利とありますが、国境なき医師団に参加すれば有利になるでしょうか?また条件を満たした後はどのように手続きすれば良いんでしょうか?外務省に問い合わせればいいんですかね?(tomo)

A: tomoさん、はじめまして。WHOに入るのに「博士課程を出てボランティアをした方が有利」とは書いてないはずですよ。ちょっとニュアンスが違いますね。正確には、「最低でも修士号を保有して、その専門分野での職歴がないとまず無理」と言った方がいいと思います。

 医師として「国境なき医師団」で働くのであれば、「職歴」の部分では採用の際にかなり有利ではないかと思います。ただし、WHOの専門家は医者だけじゃないですよ。公衆衛生、健康保険制度、統計学、薬学、医療経済などの様々な専門家がいるはずです。国際機関としてのWHOの仕事は、現場で直接診断を下すというよりは、医療・保健分野の各国への政策アドバイスや統計・分析などの仕事も多いはずです。それには、当然、現場での経験が物を言うことは言うまでもありませんが。そのあたりを、以下のWHOのサイトを見てご検討ください。

 実際の採用手続きについては、外務省のJPO制度を利用して見習い職員から正規職員への道を狙うか、それ以外ならWHOの空席公募に応募するしかないでしょう。できれば、以前書き込みいただいたWHOのtoffeeさん(あるいは、その他のWHO職員など)からもご指導願えるとありがたいです。では。(慶長)
http://www.who.int/employment/

A: 慶長さん、tomoさん、小雪の舞うジュネーブより、あけましておめでとうございます。WHO職員のtoffeeです。tomoさん、WHOへの就職をご希望とのこと、是非頑張ってください。さてWHOへの就職に関するご質問にですが、いくつかに分けてお答えした方がクリアですね。なお私は一介の下っ端職員ですし、採用担当者ではありませんので、以下の情報はあくまで私個人の意見とご理解ください。

1)医学部卒が必要?:一言で言うと答えはnoです。WHOへの就職の可能性が比較的高い大学の専攻は主に以下の三つが考えられると思います。まずは医学部に入って医師免許を取得すること、二番目は大学院で医療に関連したこと(例えば公衆衛生や医療経済、統計など)を学ぶこと、そして三番目はITや人事、経営などを学ぶことです。ちなみに私は医師ではなく(大学時代は農学部)、大学院で医療経済を専攻してWHOに入りましたので二番目のケースですね。

2)博士号が必要?:博士号(PhD)はあったほうが有利ですが(特に非医師系の場合)、もちろん必要不可欠ではありません。

3)ボランティア経験が必要?:採用にはほとんど関係ないと思います。ちなみに私はボランティア経験はゼロです。また、ご参考までに数ヶ月前のことですが、私の部署に国境無き医師団に勤務されているかなりベテランの医師の方が就職口がないか訪ねてこられましたが、そのときに人事担当者が、WHOと国境無き医師団は異なったアプローチで世界の健康に関する問題に取り組んでいるので、国境無き医師団での経験はWHOへの就職にはあまりプラスにはならないと言っていました。ま、ケースバイケースだと思いますが。。。

4)では日本人のWHOへの就職方法は?:WHOへの就職方法は人それぞれですが、私の周りの日本人職員は、@厚生労働省からの出向、AJPO出身者、Bインターン出身者、C空席広告への応募などでしょうか。簡単にご説明しますと、@はキャリア採用で厚生労働省に入り、数年から10年以上の実績のある方が、厚生労働省からの出向として通常2〜3年の期限付きでWHOに勤務されています。AJPOは他機関への就職では一般的ですが、実はWHOではあまり有利には働きません。というのが、多くの国際機関ではJPO出身者に長期契約のポジションを与える可能性が高いのですが、WHOはあまりそういった方針が無いようで、言葉は悪いのですが使い捨てになるケースがかなりあるといわれています。Bインターンからポジションを得るケースはWHOでは意外に多いようです。この場合は、修士課程か博士課程在籍中に、担当教授のコネ(あるいは自力)でインターンとして数ヶ月無給で働き、その間に相当頑張って周りに良い印象を与えると、その後短期契約の職員として採用されるケースがあるようです。特に大学院を出てすぐの若い人がけっこうこの方法で就職していますが、特に海外の有名大学院出身だと有利だと思います。C空席広告は自分の専門にぴったり合致した空席を見つけるのが大変難しいですし、ある程度実績がないと門前払いとなります。ちなみに、私はC空席広告での採用です。

5)学閥とコネ:WHOへの就職は他の国際機関と同様に競争が大変激しく、一つの空席に数百の応募が世界中から殺到するのが当たり前だそうです。では、本当に優秀な人ばかりが職員かというと。。。そんなこともありません。実は、けっこう学閥がありコネが重要な世界でもあります。例えば学閥でいうと、ハーバード大公衆衛生大学院(School of Public Health)やロンドン大学(LSHTMという大学院)出身者はWHOにはごろごろいますし、出身大学(院)の人脈がらみで就職できたという話もよく聞きます。

6)ちょっとしたアドバイス:慶長さんもよく書かれていますが、国際機関への就職は専門性がもっとも大切だと思います。大学の学部や学位もさることながら、自分はXXの専門家ですと言える人でなければ就職できないと思います。したがって、tomoさんもまずはご自分の希望する大学への進学をされ、大学生活の中で自分の専門を探してみてください。そして、その専門をさらに高めたいと思われたら(医学部の場合は医師免許を取得された後で)、その分野でなるべく良い大学院に進学されるのがWHO就職への近道ではないかと思います。あとは英語はもちろんのこと、もう一カ国語(例えばフランス語)を勉強するのが大切ですし、できたら途上国での仕事か研究経験があると有利です。また、国際機関への就職は、厚生労働省などからの出向やJPO以外は、全て自力で行わなくてはなりません。外務省もサポートはしてくれますが、結局は自分一人でポジションやコネを探して応募して頑張らなくてはならないので、日本国内の就職よりも大変かもしれません。とはいえ、WHOへの就職はどんなに早くても20代後半からでしょうから、tomoさんはあと10年は自分探しと自分を磨く時間があると思います。是非初心を忘れずに頑張ってくださいね。

追記:海外への出張は、仕事によりますね。私の場合はデータ分析が主ですのでほとんどありませんが、私と似たようなポジションでも海外出張にどんどんでている人もいます。(toffee)




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