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国際機関への就職に関するQ&A
(2004/06)


2003年の7月からゲストブックに寄せられた「国際機関への就職」に関する質問と、それに対する自分なりの答えを、こちらにまとめて記録に残すことにしました。私の知識と経験の範囲内で最善の答えをしているつもりですが、私の答えが100%正しいという保証はありませんのでご了承ください。これを読んでまだ質問がある人や、国際機関勤務の経験者などでコメントやさらなるアドバイスがある方は、是非ゲストブックへご記入ください。


途上国の教育と、紛争解決の調停
Q: こんにちは、慶長さん!!今回質問しようと思った事は、不安定な国の子供達などに、基本的な教育(日本の小学校ぐらい)をする機関がどんなのがあるのかと言う事と、世界の戦争や、紛争、争いの仲立ちとなる機関は、どんなものがあるのか、ということす。というのは、昨日、国際交流があり、人は人種が違っても同じ地球に住む生き物なんだ!!!といまさらながら、強く痛感しました。だから、やっぱり殺し合いとかTVなどで耳にすると悔しくって、悔しくって。だから、前記の機関などはありませんか?またまた抽象的ですみません。では....(めぐみ)

A: めぐみさん、初等教育は、基本的にはその国の政府の役割でしょう。この分野で途上国政府を支援している国際機関といえば、代表的なのはユニセフでしょうが、世銀やアジア開発銀行などの国際開発金融機関もかなり力を入れていますよ。

 それから、「紛争の仲立ちとなる機関はどこか」ということですが、それは時と場合によります。イラクやアフガニスタンのように大国が主導する場合もあります(あれは紛争の仲立ちとは呼べないかも)。カンボジアや東チモールのように、国際的な枠組みのもとに国連が大きな役割を果たす場合もあります。さらに僕が担当しているスリランカでは、ノルウェー政府が紛争終結の調停役を買って出ています。ではまた。(慶長)

国際公務員と資格
Q: 国連職員になるまで、そしてなった後、資格があった方が職は見つかるのでしょうか。職の保障がないのが不安です。(マシュマロ)

A: マシュマロさん、そりゃあ、資格はないよりはあった方がいいでしょうけど、医師や弁護士などの一部の資格を除けば、資格すなわち職の保証とはならないかもしれませんよ。国際機関に限って言えば、「途上国開発専門家」とか、「和平プロセス専門家」なんていう資格はどこにもありませんよね。あんまり資格を気にするよりも、自分の専門分野の実力を磨いてください。それではまた。(慶長)

国際機関の雇用形態、雇用年数、終身雇用など
Q: 慶長様。唐突ですが、世銀、並びに国連システムの雇用形態について伺いたく存じます。一般的に国連システムは短期契約、つまり2年契約で、その後の再契約、または他のポストへの着任については、本人の実力、ネットワークによるもの、という風に理解しております。JPOで多くの日本人が国連システムに挑戦するも、JPO後の契約がかなわず、(日本政府も含めて)泣く泣く撤退を余儀なくされているのはそうった実情を物語っているものと察します。しかしながら、例えば、世銀のYPP、国連事務局の競争試験合格などで契約を結んだ場合には、終身雇用ではないにせよ、それに準ずる契約(つまり、2年後、更にその後まで?契約が約束されている契約???)で国連システムへのデビューが可能、といった話も聞いております。これは正しいのでしょうか?

 また慶長さんご自身はYPPでの世銀御入行だと存じますが、例えば、世銀その他の国連システムに、空席公募から入った日本人の方をご覧になって、やはり生き残りが困難なのが実情、というようなご感想をお持ちでしょうか。 ご意見を伺いたく存じます。宜しくお願いいたします。(ツカモト)

A: ツカモトさん、初めまして。一概に「国連システムは短期契約」というのは間違いで、いろいろな契約形態があると理解しておいた方がいいでしょう。ただ、世銀もそうですが、終身雇用や長期の契約はなくなる方向にあるようです。

 僕自身はヤング・プロフェッショナル・プログラム(YPP)で世銀に入りましたが、このプログラムで入った人たちは、比較的長く世銀にいるようです(僕も10年目になります)。国連の競争試験や他の機関のYPPも似たようなものかもしれません。ただ、仮に長期契約で入ったとしても、パフォーマンス次第では解雇されることもありえますので、一年一年が勝負なのです。毎年パフォーマンス評価がありますし、プロ野球の契約更改みたいな感じですよ。「空席公募から入った人は生き残り困難か」というのは、その人次第ですので、何とも言えません。

 国際機関を目指すなら、安定した長期雇用はあんまり期待しない方がいいかもしれません。仮に国際機関を離れても、世界のどこかで働けるようなスキルや柔軟性を身につけておかないと、ちょっと苦しいでしょうね。では今後ともよろしくお願いします。(慶長)

Q: 早速のお返事どうもありがとうございます。やはり、YPPで入ると、例えば空席公募で入った人よりも相対的に長くいることが可能となる何らかのメリット(YPPで入った人をより高く評価する傾向があるなど)があると考えて宜しいのでしょうか。 あるいは、YPPで入っても空席公募で入っても、契約の継続に関する条件、評価は全く同じである、YPPであろうと、空席公募であろうと、全く同じ土俵で勝負、ということなのでしょうか。もちろん、一概には言えないでしょうし、恐らくYPPを空席公募よりも優遇しろ、とは明文化されてないでしょうから断言できないとは思いますが、一般的な傾向として、、、という前提でご意見を伺えれば幸いです。

 世銀入行の方法を考えたときに、YPPと空席公募を比較検討した場合、やはりより自分を高く買ってくれる条件、つまり、残留を求められる可能性の高い条件=残留するかどうかをこちらが主体的に決めることの出来る条件、を求めることは、野球選手に限らずプロとしては正しい姿勢であると思います。(ツカモト)

A: ツカモトさん、「YPPで世銀に入った人は比較的長く留まる」と書いたのは、単なる一般的な傾向で、空席公募で入った人との比較データがあるわけではありません。「どういう経路で入ればどれだけ長くいられるか」というのは、本当にケースバイケースだと思います。

 YPPに関しては、世界中の多くの応募者(毎年6千から8千人とも言われます)から数段階の選考過程を経て合格者(30〜40人)が決まるので、選ばれた人はそれだけ精鋭が多いのでしょう(自分は運だけで入りましたが)。従って、長く残る人も多いのかもしれません。でも、一つの職場に長く残留することが必ずしもいいのかどうかは分かりませんよ。野球選手でもそうですが、早く引退して第二の人生で大当たりする人もいるかもしれませんし、トレード先の新天地で花開く人だっていますから。それではまた。(慶長)

薬剤師と国際公務員
Q: はじめまして。昨年度薬剤師免許を取得し、現在大学院薬学研究科の1年生です。将来は、薬剤師として国際協力に携わりたいと思っています。修士取得後の就職先について、国際協力に力をいれている病院、または薬局を選びたいと考えているのですが、もしかしたら国際協力から遠ざかる結果にならないかと不安です。働いて、その後国際公務員になるということも考えているのですが、国際協力に近づく就職の仕方など教えていただけたら幸いです。漠然としているかもしれませんが、今は迷っている時期で、HPを拝見させてもらって、よりいっそう国際協力に対する意気込みが増強してしまい、書き込ませていただきました。(みか)

A: みかさん、初めまして。僕の友人にも薬剤師として、WHOと国連のドラッグ対策関係の機関で働いていた人がいます。頑張ってください。

 修士取得後に、国際協力に力を入れている病院や薬局で経験を積みたいというのは、僕は正解だと思いますよ。ただ正解はひとつではなく沢山あるでしょうから、例えば医療系のNGOなど、いろいろな選択肢を吟味して納得したうえでお決めになった方がいいかもしれません。でも一番大事なのは、まずは薬剤師としての経験を積むことだと思います。仮に一時的に国際協力から遠ざかっても、目標をしっかり見据えて実力を蓄えておけば、チャンスはいつか来るものです。僕なんか、全くドメスティックな市役所に勤めていても、その経験が世銀に認められたんですから。では、今後ともよろしくお願いします。(慶長)

A: 薬剤師のみかさん、慶長さん、はじめまして。フィラデルフィアの郊外に在中している薬剤師資格を持つ企業研究員のkazuと申します。私は現在アメリカの企業に勤めています。一般的にアメリカ系製薬会社は国際協力に積極的に取り組んでいます。エイズの薬など有益な薬を発展途上国に供給する活動を行っています。ひとつの選択肢として、このような国際的な製薬会社も考えてみてはいかがでしょうか?薬剤師の1人として、みかさんのような志を持った若い方の書き込みを見て感動いたしました。(kazu)

国際機関での研究職
Q: はじめまして。僕は今年大学に入学したばかりの学生です。将来はアフリカの飢餓を救いたいと思い農学部に入ろうと考えていましたが、学問的な興味によって、今は理学部で生命の研究をしようと思っています。しかし同じ研究をするなら企業の利潤のためでなく、公的な者として研究をしたいと思っています。国連にはFAOやWHOの研究機関というのは存在するのでしょうか?あるならばどのようにすれば入れるのでしょうか?是非教えて下さい。(taku-)

A:  taku-さん、初めまして。出張中のため返事が遅れたことをお詫びします。FAOやWHOなどの機関に直属の研究機関というのは、僕は聞いたことがありません。でも、大抵の国際機関にもリサーチ部門はありますよ。そういう部署では政策分析やプログラム評価、あるいはBest Practiceなどの知識の普及に関するリサーチが多いような気がします。僕の勤める世銀にはWorld Bank Institute(WBI)という組織もありますし、国連大学もありますよね。takuさんが言う「生命の研究」というものがどういうものかは分かりませんが、いろいろウェブサイト等で調べてみたらいいでしょう。では、今後ともよろしくお願いします。(慶長)

文化心理学と国際公務員
Q: 慶長さんはじめまして。素晴らしいHPを開設いただきましてありがとうございます。私の質問は、国連には心理学の専門知識が活かせる機関はあるか、というものです。というのも、私は国際的な仕事がしたいと思いながらも、文化心理学を大学で専攻したからです。私は26歳の帰国子女で英語と日本語はネイティブ(国連機関において通訳経験有)、スペイン語は現在勉強中です。日本の民間企業で2年務めましたが、特に専門性はありませんでした。しかしながら、地球規模で仕事することはあきらめません。私は中南米の女子の地位向上を達成するために仕事をしたいと思います。今は日米の国際関係・開発を中心とした大学院を受験中です(しかし専攻していなかったので、国際機関に「入る」という意味では遠回りしていると感じています)。

 慶長さんが、教育事業を行っているUNICEFやUNESCOに勤めていらっしゃらないことは存じておりますが、ご助言をいただければ幸いです。今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。(みな)

A: みなさん、はじめまして。お返事が遅れてごめんなさい。僕は「文化心理学」という学問がどういうものか全く無知ですので、それを活かせる国際機関があるかと聞かれても、よく分かりませんとしか言えません。ただ、それを活かす道を自分で模索してみるのは大事なことだと思います。大学院での専攻とうまく補完できれば、他人にはないユニークな強みになる可能性だってあります。遠回りをすれば、他人より足腰が鍛えられるかもしれないし、他人が見なかった物に遭遇することだってあるのです。それを「売り」に変えられるかどうかは、自分次第だと思いますよ。ではこちらこそ、今後ともよろしくお願いします。(慶長)

UNEPに入るための資格と専攻
Q: はじめまして。私は高校1年生の理美です。将来は国際公務員になりたいと思っています。飢餓、難民問題などいろいろな問題に関心があるのですが、特に環境問題に興味があるので、UNEPで働きたいと思っています。しかし、国際公務員になるための資格というのは特に決まっていないということなので、語学関係の資格以外にどのような資格を取ったらよいのか分からず、大学でどの学部を専攻するべきか悩んでいます。そろそろ進路をはっきり決めないといけない時期だと思うので、資格についてアドバイスを是非お願いします。(理美)

A: 理美さん、初めまして。国際公務員と言っても、医者や弁護士などを除けば、あんまり資格にこだわらなくていいのではないかと思いますよ。それよりも、専攻とその分野での経験でしょう。UNEPで働きたいのであれば、どういう分野の環境問題にどういうふうに関わりたいのかを、まず考えてみてください。そうでないと、専攻は決まらないですよね。辞書を引きながらでも、UNEPのウェブサイト( http://www.unep.org )で研究してみてください。(慶長)

国際公務員になることは目的か?
Q: 久しぶりに本サイト訪ねて見ましたが、相変わらず国際公務員や将来の仕事に関する質問が多いですね!現役JPOとしては、くれぐれも皆さんの目的や目標が「国際公務員になること」や「国連や国際機関で働くこと」になりませんように、と願ってやみません。(たかす)

A: たかすさん、こんにちは。現役JPOの立場からのコメントはとても貴重です。そうですよね。僕も、国際公務員になることが目的化している人が多いような気はします。国際公務員になるのは、あくまでも何か自分がやりたい事を成し遂げる手段であるべきですよね。

 でも最初は誰でも、国連や国際公務員に興味を持ったり、途上国を支援したいとか国際貢献をしたいとかいう「漠然としていながらも、しかし熱き思い」から始まるのかもしれませんよ。その「熱き思い」を持ち続けて、もう一歩でも半歩でも具体的な目標に進められるかが重要なんですよね。このサイトが、そんなお手伝いをできればいいなあと思うのです。また、現場のリアルな情報をお待ちしています。(慶長)

発展途上国を支援する仕事、アメリカの大学が有利か?
Q: はじめまして、こんにちは。私は高校三年生のゆみと言います。将来は海外に出て発展途上国を支援したり、その国を少しでも豊かに出来るような仕事をしたいと思っているのですが、この仕事がどういう職種のものなのかがいまいち分かりません。国際公務員なのでしょうか?あと、国際公務員になるには米国大学の方が有利なのですか?よろしければ教えて下さい。(ゆみ)

A: ゆみさん、初めまして。返事が遅れたことをお許しください。「発展途上国を支援」する仕事は実に沢山ありますよ。国際公務員もそうですが、JICAなどの政府の援助機関や民間のNGOもそうです。考えようによっては、その他にもまだまだあるでしょう。それぞれの機関でいろいろな役割や職種がありますので、「発展途上国を支援するためにどういうことがしたいのか」を、今後いろいろな体験をして具体的に考えていってください。

 「国際公務員になるには米国大学の方が有利なのですか」という質問には、ちょっと答えようがありません。それは日本の大学と比べてということですか?そうだとしても、米国の大学にもいろいろな大学があるし、日本の大学もいろいろなものがあるので一概には比較できません。どこで勉強するかより、何をどう勉強するかの方が大事だと思いますよ。では、今後ともよろしくお願いします。(慶長)

紛争地の治安維持
Q: はじめまして、慶長さん。僕は、大学の理工学部で勉強している学生です。 しかし最近、理系の分野ではなく、国際的な分野、特に最近イラクで復興支援をしている人たちが傷つけられているのをテレビなどで見てから、その様な頑張っている人々(ジャーナリストやNGO)が、安心して働けるような環境を作る仕事(治安の維持など)に携わってみたいと思うようになりました。 おそらく、それは様々な分野(NGOや政府機関)で、様々なやり方があると思うのですが、国際公務員としてはそのようなことは出来ないのでしょうか。もしありましたら、そのような活動をしている機関を具体的に教えて下さるとありがたいです。よろしくお願いします。(ゆたか)

A: ゆたかさん、初めまして。出張が続いていて返信が遅れたことをお詫びします。さて、紛争地の治安維持の枠組みは様々です。現在の例ではイラクでは米英軍が主導していますし、僕が先週滞在していたアフガニスタンでは「ISAF」というNATO主導の多国籍軍がカブールの治安維持にあたっています。

 国際公務員が紛争地の治安維持に関わるのは、以前のカンボジアのように国連の暫定統治やPKO活動がある場合に限られるかもしれません。ただその場合も、実際の治安維持活動に従事するのは加盟国の軍隊や文民警察でしょう。以下のサイトでじっくり研究することをお勧めします。それでは今後ともよろしくお願いします。(慶長)
http://www.un.org/Depts/dpko/dpko/home.shtml

無線、情報通信分野の国際公務員
Q: 初めまして、慶長さん。私は現在大学院博士課程二年に所属していて無線通信の研究をしている25才の学生です。国連で働きたいと思ったきっかけは去年三ヶ月カナダに留学していた時にやっていたボランティアの仕事からです。自分が人助けをしている時すごく生甲斐を感じ、また、他人が幸せなのを見ると自分もすごく幸せだと感じ、将来もっと大規模な親善活動をしたいと思いました。

 そこで、いろいろと国連について調べていますが、どうも自分の専攻を求めている機関がないのではないかと心配です。今研究しているのは無線・情報通信ですが、この分野で応募があるのはネットワークシステム管理のみでしか見つかっていません(調べ不足もあると思います)。しかし、自分としてはネットワーク管理のような機械に向かっての仕事より実際に発展途上国の方方の助けになるようなプロジェクトをやりたいです。また、国連に入るのに自分の専攻に関する職務経験も必要ということで、今無線通信の博士学位が取れたとしても通信系の会社に就職するが、やはり流れとして企業の研究所に就職し、研究をしていくので職務経験に入るかどうかも微妙な感じですし、国連での仕事は研究職はないかと思われます。従って、博士学位取得後、さらに他の分野の修士号を取り直すことを考えたほうがよいでしょうか?それとも他に何かよい方法があるのでしょうか。慶長さんの周りで学校時代私と同じあるいは似ている分野を勉強された方はいるのでしょうか。長々と書いてしまいましたが、何かアドバイスがいただけると幸いです。(twinkling stars)

A: NYで国際公務員としてIT関係の仕事をしているものです。慶長さんは今、飛行機の中だと思いますので、代わりにわかる範囲でお答えします。

 私は今現在は国連でネットワーク管理やセキュリティの運用などの仕事をしていますが、その前は国際機関のコンサルタントとして途上国の通信省向けプロジェクトを担当したり、JPOとして在ジュネーブの途上国政府代表部向けの高速情報ネットワークの企画や実施などを担当したこともあります。システム管理以外にも、twinkling starsさんが目指すような、「発展途上国の方の助けになる仕事」はあります。例えば私が以前いた、国際電気通信連合(ITU)( http://www.itu.int/ )は、国連の専門機関ですが、電気通信開発局(BDT)という部局があり、フィールドに情報通信の専門家を短期長期で送り込んでいます。私も最初はこの制度でインドにコンサルタントとして行きました。UNDPやUNV経由で、情報通信スペシャリストとして途上国へ行く人もたくさんいますし、私が現在いる国連事務局でも、地域の経済社会委員会の勤務地では、情報通信技術(ICT)と開発に関わる仕事もたくさんあります。なお、一旦日本の企業に就職するのでしたら、在職中にJICAの技術専門家として2年ほど途上国へ行くという技術系ならではの道もありますので、こちらもお勧めです。いずれにせよ、いろんな道がありますので、是非時間をかけて情報収集してみることをお勧めします。(Mickey)
http://minorimasako.at.infoseek.co.jp/

A: 国連ボランティア(UNV)としてブータンの情報通信省でICT関係の仕事をしている者です。情報通信分野の仕事はMickeyさんがおっしゃる通り、幅広いです。「国連で働く」形態として次の大きく三つに分けて考えることができます。(注!私の限られた経験の範囲で説明を試みているので、間違っていたらごめんなさい!)

@ある特定の技術分野の専門家としてプロジェクトに直接的に関わる仕事〜数ヶ月から数年の中短期のコンサルタント契約による仕事がこれに該当します。例えば、光ファイバーネットワーク設計者、電話交換機の設計者など。この場合、よりプロジェクトと関係の深い学歴と実務経験が必要となります。

A途上国における情報技術の発展という大きな視点を持ってプロジェクトの企画・運営に関わる仕事〜UNDPなど途上国各国にある事務所の職員、専門機関のフィールド職員などが該当します。所属する組織に持つ予算をいかに活用して組織の目的(例えば貧困削減)を達成するかを考え、最も効果的と思われるプロジェクトを企画立案していきます。予算を見つけてくるのも仕事の一つかもしれません。私がブータンでの経験で知る限り、プロジェクトの実施者は現地の政府や公社(NGOの場合も)なので、企画の段階で政府の高官と折衝することも多いと思われます(慶長さんの仕事もこの部類なのでは?)。この場合、世界、国、地域の社会経済状況を把握していることが重要で、プラス特定の分野(情報通信、教育、保健等)の知識があることが要求されます。

B国連という組織の運営上必要な情報通信サービスを国連スタッフ向けに提供する仕事〜Twinkling Starさんが見つけたような、ネットワークシステム管理といったような組織の仕事を追及する上で必要な情報技術を計画・導入していく仕事です。雇用形態は、職員もあれば短期長期コンサルタントもあります。バックオフィス機能の一つとなるので単調で面白くないといった印象を持たれるかもしれませんが、スケールが大きかったり、国連ならではの特殊なのもたくさんあって面白そうです。私が最近出会った無線の専門家は、全世界のフィールドオフィスに衛星通信ネットワークを導入するプロジェクトで3ヶ月単位で南アジア各国を転々としていると言ってました。また、その人は戦争開始前のイラクで国連関係者の無線端末の配備管理の仕事をしていたそうで、撤退の際、国を出たのは自分が最後だったと言ってました(無線担当者は最後まで必要とされるという訳ですね)。いやー、すごい仕事ですね。

 Twinkling StarさんのBackgroundはかなり専門的・技術的かと想像しているのですが、それなら@Bが近道かもしれません。いずれにせよ、実務経験が必要なので、どこかの会社に入って数年経験を積んでからポストを探すことをお勧めします。Bは不足気味らしいので、すぐでもポストはあるかもしれません。Aを目指すなら、開発学、といった社会科学系の修士号を取り直すか、途上国の小さなNGOなどで多岐にわたる仕事を経験して問題意識を深めてもいいかもしれません。

 あと、UNVの宣伝ですが、UNVは@〜Bいずれの仕事もあります。UNVはボランティアという雇用形態とも解釈できて、どの国連機関も好きなように活用できる人材派遣サービスみたいなものです。人材データバンク(ロスターという)を持っていて、特に特殊な職種はこのバンクが結構活用されますので、まずは、Twinkling Starさんも登録されておいてはいかがですか?詳しい説明は、www.unv.or.jp(日本語)、www.unv.orgで得られます。履歴書を登録するサイトはこちらです。(mayu)




Local & Global〜地方公務員から転身した国際公務員のサイト
( http://www.keicho.com )