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WASHINGTON 通信(August 2002)ダッカからバンコックを経て、今朝早く成田に着きました。今は都内某所に潜伏中です。明日の朝の便でワシントンへ帰ります。 途上国への出張の後、ワシントンへの帰途に東京に立ち寄り、美味しいものを食べるのがひとつの楽しみになっています。いつも必ず食べるのが、生野菜のサラダです。食中毒の恐れがあって途上国では生野菜を食べられないので、日本に立ち寄って生野菜を補給していきます。いつも数週間の出張の間、生野菜を全然口にしないので、久しぶりのみずみずしい生野菜は本当に格別です。 今日も東京に着いて、当然ホテルのレストランで生野菜のサラダを食べました。それから今日そのレストランでは、デザートに「スイカと塩」が出てきました。店員さんは、「よろしかったら、お塩をかけてどうぞ」と言ってました。スイカに塩をかけるというのは、江戸っ子の習慣でしょうか。以前、東京人がスイカに塩をかけて食べるのを見て、僕の母がびっくりしていたので、少なくとも北東北にはそういう習慣はないようです。一説によると、スイカに塩をかけると、スイカの甘味が増すらしいのです。ちょっと逆説的で、あんまり納得できないロジックです。今日デザートに出てきたスイカは全然甘くなかったので、騙されたと思って、僕も塩を少々振ってみました。そしてガブリと一口その塩つきスイカを食べると、甘味が増すどころか、しょっぱい塩味が口の中に広がりました。 ワシントンに帰ってきました。ダッカより暑いです。以下は、パソコン用バッテリーを借りて、全日空の機内で書いたものです。 日本時間8月2日の午前中に成田空港を発って来ましたが、夏休みということで海外に行く人が多いのか、出国審査場はとても混んでいました。日本人への出入国カードが去年廃止されてから、出国審査場の混雑は比較的緩和されていたのに、こんな混雑を体験したのは久しぶりです。今こんなに混んでいるということは、お盆の時期にはもっと混むのでしょうか。「どっと混む」のは、インターネットのURLだけにしてもらいたいものです。結局、あの空港は利用のピーク時に合わせた設計がされていないということでしょう。 さて、その出国審査場で一番右の列に並んでいると、航空会社の職員に促されて次々に割り込みをしてくる人たちがいてウンザリしてしまいました。事の次第は以下の通りです。出発時刻が迫っているにもかかわらず、まだ出国審査を済ませていない乗客がいるとします。その場合、成田では各航空会社の職員が、そういう乗り遅れそうな人たちを出国審査場で大声を出して探すことになっているようです。例えば、「日本航空でサイパンにお出での方、いらっしゃいますかあ〜」という具合です。こんな光景に出くわしたことはありませんか。次に、列の後ろの方に並んでいた人(仮にAさんとします)が、手を挙げて前に出ます。すると、その航空会社の職員は、「出発時刻が迫っています(あるいは過ぎています)ので、列の先頭に入れてもらってください」というようなことを、その乗り遅れそうなAさんにアドバイスします。そうして、どんどん半ば公認の割り込みが成立してしまうのです。 昨日の場合、その航空会社の職員は、「列の先頭の人に頼んで、入れてもらえるかどうか自分で交渉してください」とAさんに言っていました。これを聞いていて、その列の真ん中あたりに並んでいた僕は納得がいきませんでした。割り込みがあって迷惑を被るのは、列の先頭の人だけではなく、列に並んでいる人全員のはずです。列の先頭の人は、列に並んでいる人全員を代表して割り込みを許す権利はないでしょう。だから、合法的に割り込みをしたいなら、Aさんはその列に並んでいる人全員に許可をもらう必要があるのです。 僕だって、一人や二人の割り込みくらい大目に見るという寛大な心を持っているつもりです。しかし、昨日の場合はたまたま僕が端っこの列に並んでいたため、Aさんのような遅れそうな人たちが10人くらいも次々と、航空会社の職員に促されて、僕の列に割り込みをしてきたのです。さらに、6人くらいの団体がまたまた僕の列に割り込もうとしている時に、寛大な僕もさすがにキレました。「すみませんが、この列にばかり割り込みがあるので、別の列にまわってくれませんか」と、カラオケで鍛えたよく通る声で言いました。すると、どうでしょう。僕の列に並んでいた他の日本人たちも、堰を切ったように一斉に喋りだしました。「そうだそうだ。さっきから、この列にばかり割り込みがあるぞ」とか、「遅れる方が悪いんだ」とか、「こんなに親切に遅れた人の面倒を見るのは、日本だけだよ」とか、「こっちが遅れたらどうしてくれるんだ」とか、いろんな批判が聞こえてきました。皆、文句があるのに我慢していたんですね。結局その団体は、僕の列とは違う列に割り込みをしました。 というわけで今回の教訓は、「成田空港の出国審査場では端っこの列には並ばない」ということです。それにしても成田のあの出国審査は、偶然並んだ列によって不公平がないように、もう少し工夫ができないものでしょうか。フォーク型の列にするとか、もっと外国の例を参考にすればいいのに。 以前「ブリスベン通信」で、「自分は携帯電話は持たない主義だ。」と書きましたが、その決意が揺らぎ始めました。その原因は今回の出張です。スリランカに出張中、ほとんど電話線の整備されていないような地域を、一週間ほどかけて転々としていました。そこで活躍したのが、コロンボでレンタルした携帯電話です。その携帯電話で、時々ワシントンの家族と連絡を取り合っていました。でも、地域によってはその携帯電話も通じないところがありましたね。 実際のところ、電話線の整備が進んでいない途上国や、災害により既存の電話網が使えなくなった地域で、携帯電話が役に立ったというのを何度も聞いたことがあります。やっぱり携帯電話は便利なものです。ということで、世界中どこでも使える携帯電話があれば買ってもいいかな、という気になっています。技術的なことはよく分かりませんが、その携帯の番号に電話すれば、僕が地球上のどこにいても通じるというヤツ、ありませんかねえ。あんまり高くないヤツで。 明日から夏休みを取り、家族で日本に帰ります。最近は、帰省するたびに講演やらパネル・ディスカッションのパネリストやらをよく頼まれるのですが、今回も2つほどやりますよ。お近くの方、よかったらどうぞ。会場の都合で定員があるかもしれませんので、念のため majordebut@hotmail.com まで連絡をいただけると幸いです。詳細は以下の通りです。 1.仮題「根岸からメジャー・デビューしようよ」 とき:平成14年8月12日(月)午後1時半〜3時 ところ:八戸市根岸公民館 2.仮題「ブリスベン市における地方自治の先進事例と首長の役割」 とき:平成14年8月18日(日)午後6時〜 ところ:北のご馳走屋(八戸市十三日町ヴィアノヴァ地下) ワシントンから成田、羽田から三沢と飛行機を乗り継いで、昨日八戸の実家に到着しました。こちらは昨日、今日と雨が降ったりやんだりでスッキリしない天気が続いています。八戸に来たのは、去年5月にブリスベンへ赴任する前に立ち寄って以来です。 ワシントン〜成田の全日空便では、小泉内閣の某大臣と一緒でした。SPやら秘書官やらをぞろぞろと引き連れていました。これについては、またいつか書こうと思っています。かなり久しぶりに利用した羽田空港では、かなり戸惑ってしまいました。それというのも、JASの搭乗券引き替えのチェックイン・カウンターと、荷物を預ける荷物のチェックイン場所が、別々のところにあったからです。どうして国際線のように、統一されていないのでしょうか? 娘達は、時差ボケで睡眠パターンが予想不可能です。今も眠っています。一週間くらいは、こういう状態が続くでしょう。 お寒うございます。八戸は僕が到着してから四日連続の雨です。昨日と今日は大雨でした。気温もかなり低く、日中の最高気温で19℃〜20℃くらいです。冷たい雨風のせいで、朝晩はかなり冷え込み、近所では「こたつ」を出したという家もあるそうです。 僕は今年の6月まで豪州のブリスベンに一年間いました。ブリスベンは、真冬でも日中の最高気温が23℃〜25℃くらいになる亜熱帯の街です。ブリスベンの冬は、八戸の夏より暑いんです。ですから、こんなに寒い思いをしたのはとても久しぶりの気がします。今年の日本の夏は暑いと聞いていたのに...。 でも、思い出してみれば、これが八戸の夏なんですよね。子供の頃も、夏が暑かったという記憶がほとんどありません。7月、8月はいつも梅雨明けが遅れて、雨がちな天気が続くのです。夏の太陽を見ないうちに、梅雨が明けたらもう秋だった、という年が多かったような気がします。時に雨を伴う「やませ」という冷たい風も、この八戸地域の夏の特徴です。まあ、そういう寒い夏だから、多くの農作物の栽培に適さず、ユニークな食文化が残っているのですけれど。 さて今日は、近所の公民館で講演をさせていただきました。雨の中、わざわざ聞きに来てくれた皆様、本当にありがとうございました。 8月9日に八戸に着いてから7日連続の雨のあと、おとといと昨日は雨こそ降りませんでしたが、どんよりとした曇り空。今日はまた霧雨が降っています。前線の停滞によるこの長雨と低温で、気持ちまで滅入ってしまいます。青森県内のこの長雨による被害は、数十億円というニュースもありました。 そんな折、テレビを見ていてカチンときました。ある番組で、「毎日暑い日が続いていますが、皆さん夏バテはしていませんか」というようなことをその番組の出演者が口走ったからです。全国ネットの番組では、せめて「東京では暑い日が続いていますが、皆さんの地方はいかがでしょうか」とかなんとか、もう少し地方に配慮のある発言をしてほしいものです。ということで、「東京のことを日本全体のことのように言うのはやめてほしいですな。」 雨ばかりの八戸での夏休み、娘達も外で遊ぶことが出来ず、テレビやビデオを見て家の中で過ごさざるを得ない日々が続いていました。娘達のお気に入りは、NHKの「おかあさんといっしょ」です。日本から買っていった「おかあさんといっしょ」のビデオを、ワシントンでも繰り返し見ていたので、彼女達にとっては慣れ親しんだ番組なのです。「おかあさんといっしょ」は、平日午前と午後の2回放送がありますが、彼女たちはそれだけでは飽きたらず、結局ビデオを買わされるはめになりました。 「おかあさんといっしょ」の中でも、彼女達が一番好きなのは、「あ・い・うー」という体操のおにいさんの歌です。その他にもキヨコお姉さんという人が演じる「デ・ポン」というインドネシアかタイ舞踊のようなコーナーも好きなようです。三歳半の長女は、こちらに来るときに乗った全日空のスチュワーデスや、JASのスチュワーデスなど、ちょっと綺麗な日本人の若い女性を見ると、「キヨコお姉さん、キヨコお姉さん」と呼んでいました。 さて先日、僕が「おかあさんといっしょ、見る?」と聞くと、長女は「おとうさんも」と答えました。おそらく、「おとうさんも一緒に見て」という意味だったのでしょう。そんな娘の言葉に、「この番組の名前はちょっと問題ありかなあ」と考えさせられました。何せ、「おかあさんといっしょ」というのは、ジェンダー・バランスが悪すぎます。アメリカでこんな番組名をつけたら、そのテレビ局は訴えられるかもしれません。この「おかあさんといっしょ」は、僕が子供の頃からやっている長寿番組ですが、本来父親も当然育児に責任を持つべきなので、そろそろ番組の名前を見直した方がいいのかもしれませんね。 日本での2週間半の夏休みを終えて、ワシントンに戻りました。約48時間前に戻ってきたのですが、時差と疲労で寝たり起きたりの2日間でした。娘達が起きている間は眠れないので、自分ひとりが時差ボケの場合よりも、何倍も大変です。やっぱり休暇は疲れます。 今回の休暇中も、故郷八戸の皆さんには大変お世話になりました。いろいろありがとうございました。ただ心残りが2つほど。ひとつは、最近刊行された「青森県人名事典」をチェックしてくるのをスッカリ忘れていたこと。この「青森県人名事典」は、東奥日報新聞社が出版していて、実は僕のことも掲載されているので、八戸に帰ったら是非書店で確かめてこようと思っていたのです。でも、定価は2万6千円なので、はじめから買う気はありませんでしたが(これって、誰が買うんでしょう?)。確か1年以上も前、僕がブリスベンに赴任した直後に、掲載のためのデータ提供依頼がありました。青森県の方、誰か、どんな「人名事典」なのか確かめて教えてくれませんか。 もうひとつの心残りは、超久しぶりにやったカラオケです。仲間と行ったあるカラオケ・スナックには、千点満点で点数が出るカラオケの機械がありました。900点以上を出すと、景品が出るのです。心残りというのは、これで900点を出せなかったこと。一緒に行った先輩が905点を出したので、余計に悔しかったんです。ちなみに僕の歌の点数は、以下の通りでした。ちょっと歌が古いですか? 1.カサブランカ(一番は英語、二番は郷ひろみヴァージョンで日本語)・・・841点 2.Melody(福山雅治)・・・822点 3.愛はかげろう(雅夢)・・・876点 2週間半の夏休みを終えて、今日久しぶりにオフィスに出ると、Eメールの受信ボックスには265通の新着メールが来ていました。今日、簡単に処理できそうなものや、ジャンク・メールから読んでいって、170通くらいまで減らしました。処理に時間がかかりそうなメールばかりを残しているので、ここからが大変です。早く処理しないと、毎日どんどん増えていきます。 こういった理由で、休暇中でも仕事関連のEメールに目を通す人が増えていると聞きます。僕は休暇中、プライベートのメール・アカウントはほぼ毎日チェックしていましたが、仕事の方のアカウントは無視していました。そのツケが回って来た格好です。次の出張までに、何とかこの受信ボックスをゼロにしないと...。 ワシントンに戻ってきてから暑い日が続いていましたが、こちらは今日は一日中雨です。夕方オフィスから帰宅する際は、肌寒いくらいでした。ワシントンにも、秋が確実に近づいています。 さて日本での休暇中の出来事で、ここに書こうと思っていながら日本で書けなかった話題を、今日から数回に渡って書こうと思います。今日の話題は、トイレ。八戸市の水産科学館「マリエント」を家族で訪れた時のことです。海の見えるマリエントの展望レストランで食事をした後、三歳半の長女が「ピーピー(おしっこ)したい」と言うので、そのレストランがある階のトイレに連れて行きました。僕が連れて行ったので、当然男性トイレに入りましたが、三つほどあった「大」の方の便器は、全てが和式でした。生まれてから一度も和式トイレを使用したことがない長女は、かなり戸惑って、結局、用を足せませんでした。その後、どうしてもしたいと言うので、今度は妻が女性トイレに連れて行き、やっぱり和式だけだったので、仕方がないので、妻が抱きかかえてやらせたそうです。 今時、このような施設で和式トイレばかりというのは珍しいんじゃないでしょうか?断わっておきますが、別に文句を言ってるわけじゃないんです。ちょっとびっくりしたもので。もしかしたら、マリエントでも別の階には洋式トイレがあったのかもしれませんけど。僕自身も、ここ何年かは和式を使った記憶がありません。八戸の実家のトイレも、下水道の整備とともに数年前に洋式に変わりました。誰が座ったか分からない洋式の便器に腰掛ける時は、いつもちょっと気持ちが悪いものです。それでも、僕の両親の世代でも洋式の方が楽だと言っているくらいなので、おそらく日本でも一般的には、洋式トイレの方が和式よりポピュラーになっているんでしょうね。和式の方が絶対好きだという人、いたら是非教えて下さい。 今日は色っぽい話です。やはり休暇中の日本で、娘達にクレヨンを買ってあげて気づいたことがあります。その12色入りクレヨンの中に、「うすだいだい色」という色のクレヨンがあったのです。その「うすだいだい色」は、僕達が子供の頃に「はだ色」と呼んでいた色でした。いつから「はだ色」が「うすだいだい色」になったのでしょうか。 よくよく考えてみると、「はだ色」という色の名前は、かなり社会的に問題のある名前でした。だって、肌の色は人種によって、様々だからです。あるいは同じ人種だって、地黒だったり色白だったりして違いがあるわけです。おそらくそういう理由で、あの色が肌色と呼ばれるのは不適切だということになって、新しい名前になったのでしょうね。でも、どうしてそれが「うすだいだい色」という名前に決まったのでしょうか。「だいだい色」を薄くしたら、昔の「はだ色」になるのかなあ。微妙に違うような気もします。 色の話でもうひとつ。紫という色を英語では何と言うか。最近まで僕は、「purple」でも「violet」でもどちらでもいいのではないかと思っていました。しかし、最近子供と英語のコンピューター・ゲームをしていて、「purple」と「violet」の違いが分かりました。そのゲームは、「二つの色を混ぜると何色になるか」というようなゲームなのです。まず、赤と青を混ぜると「purple」になり、「purple」と青を混ぜると「violet」になるのです。このことから、いわゆる紫色は「purple」で、青紫が「violet」だという結論に僕は達したわけです。ちなみに、その「purple」と赤を混ぜると「magenta」という色になるので、赤紫を英語では「magenta」ということもこのゲームから教わりました。子供と遊んでいて、勉強になることも結構あるもんですよ。 ( http://www.keicho.com ) |