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  WASHINGTON 通信


米国の首都ワシントンDCでの生活や仕事を題材にした日記風のコラムです。出張や旅行の際は、旅先からも更新しています。現在、都合によりBLOG ヴァージョンのみの更新となっています。

過去の「ワシントン通信」は以下からどうぞ。

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幸せを問うブータンの国勢調査 (2005/10/08)


 確か今年は日本でも国勢調査の年だったと思いますが、今ブータンでも国勢調査が行われている真っ最中だそうです。全国レベルの国勢調査は今回が初めてで、今までは政府でさえもブータンの正確な人口を把握していませんでした。

 ところで、ブータンの国勢調査の質問項目の中には、ブータンならではのユニークな質問がありますよ。それは、「あなたは幸せですか?」という質問です。正に、「GNP (国民総生産)」より「GNH (国民総幸福)」、というブータンの国家目標に合致した国勢調査なのです。まだ、集計はされていないとのことですが、ブータン人の何割くらいが「自分は幸せだ」と答えるのか、とても興味がありますね。今の日本やアメリカで同じ質問をしたら、どういう結果になるでしょうか。ブータン人の笑顔を見ていると、この国の人たちの幸福度は、世界の国々の中でかなり高いランクにあると容易に想像できます。さて、あなたは幸せですか?




世界に一つだけのナイキ (2005/09/28)


NIKEiD のカスタマイズによる世界に一つだけの靴

 「NIKEiD」でカスタマイズしたバスケット・シューズが届きました。サイドには「KEICHO」とネームを入れ、バックには「TK」とイニシャルを入れました。文字通り、世界にたった一つしかない特別なシューズです。

 「NIKEiD」は、シューズの各部位の色の組み合わせを選べたり、ネームやイニシャルなどの「ID」を入れたりと、自分で商品をデザインできるのが特長です。デザインも注文もインターネット上で行いますが、ネット上で画像を見ながらデザインするというのは、出来上がったデザインを即座に確認できるだけにとても便利ですね。僕の場合、ブルー・ジーンズにもブラック・ジーンズにも合うように、ブラックを基調に、ブルーとシルバーをアクセントに使いました。ご覧の通り、硬派のイメージに仕上がったと思います。

 それぞれが特注だけに、作るのにどのくらいの時間がかかるのかと思ったら、注文してから10日くらいで手元に届きました。メイド・イン・チャイナでしたから、中国で製造してワシントンに送られて来たことになります。それを考えたら、10日で届いたというのは、ちょっと驚くべきスピードかもしれません。

 僕はアメリカの「NIKEiD」サイトから注文しましたが、日本では、ライブドアが「NIKEiD」のこんなキャンペーンをやっているようです。あなたもこの「NIKEiD」で、オンリー・ワンを手に入れてみませんか。なんて、ナイキの宣伝になってしまいました。




レッドスキンズ、もうひとつの戦い (2005/09/27)


 アメフトのNFLが開幕しました。地元の「ワシントン・レッドスキンズ」は、いずれも接戦ながら開幕2連勝と幸先のいいスタート。僕はアメフトのルールが未だによく分かりませんが、レッドスキンズが勝ったか負けたかはいつもチェックしています。

 さて、そのレッドスキンズ、グラウンド上での戦いとは別に、もうひとつ、グラウンドの外での闘争にも巻き込まれているのをご存知でしょうか。「レッドスキンズ」というチーム名を巡って、その名前の使用を止めるようにと、ネイティブ・アメリカン(インディアン)たちに訴えられているのです。原告側の言い分は、「レッドスキン(赤肌?)」という言葉は、インディアンを差別する時に用いられた歴史があり、そんなのをチーム名にするのは人種に対する侮辱だということです。球団側に言わせれば、「侮辱する意図は全く無く、むしろインディアンの偉大さや勇敢さに敬意を表してチーム名にしている」のだそうです。

 この訴訟は1992年に始まっていて、1999年の一審判決では原告が勝訴し、レッドスキンズというチーム名の使用中止が言い渡されました。その後アメフト球団側が控訴し、2003年ワシントン地方裁判所の二審判決では、一審判決が覆されています。そして今年の7月末、今度はアメリカ連邦控訴裁判所が、この二審判決を無効とし、再審を要求する判決を下したのです。この裁判、どこまで行くんでしょうか。

 ちなみに、アメリカの有名スポーツ誌「スポーツ・イラストレイテッド」の調査では、約3割のアメリカン・インディアンたちがこのチーム名に反対しているそうです。ということは、7割のインディアンたちは気にしていないということです。この数字を見て、「こんなに沢山の人たちが反対している」と思うか、「反対している人は少ないじゃないか」と思うかは、人それぞれでしょうね。僕自身は、この名前に傷つく人がいる以上、人種に無関係なチーム名にしたらいいのにと思いますけど。たかがチーム名、されどチーム名といったところでしょうか。



アメリカのコイン・ランドリーはデカい。 (2005/09/25)


 

 今の家を買ったときに、「メイド・イン・ジャパンのクオリティーだ」とお墨付きをもらった「MAYTAG」のフロント・ローダー洗濯機が壊れてしまいました。脱水時に、スピンしなくなってしまったのです。修理を頼んでもすぐ来てくれるわけもなく、先週、今週と我が家の洗濯はコイン・ランドリーのお世話になっています。

 今回、洗濯機が壊れたおかげで初めてアメリカのコイン・ランドリーに行きましたが、そのデカさに驚かされました。日本のチャチなコイン・ランドリーとは比較になりません。入り口を入ると、左側に洗濯機、右側に乾燥機がズラリと並んでいます。数えてみたら、洗濯機も乾燥機もそれぞれ50台近くありました。ちなみに、このコイン・ランドリーを利用していたのは、何故かことごとくヒスパニック系の人たちで、注意書きなどもスペイン語と英語の二ヶ国語で書かれていました。



アラスカを荒らすか!? (2005/09/22)



 スミソニアンのアメリカン・インディアン博物館の横を通ったら、アラスカの原住民たちが何やら抗議の集会をしていました。彼らは「Gwich’in (グーチン族)」と呼ばれるアメリカン・インディアン(ネイティブ・アメリカン)で、アラスカにある北極国立野生生物保護区の周辺を住処にしている人たちだそうです。彼らがどうしてワシントンまで来て抗議していたかというと、保護区内のアラスカ油田の開発を可能にする法案が、今アメリカの連邦議会で審議中だからです。

 グーチン族は、この保護区に棲息するトナカイを狩猟して食糧や衣類にしており、油田開発が始まれば、彼らの生活基盤や文化までもが脅かされるというのです。この法案に対しては、石油を目当てに今まで手付かずで来たアラスカの自然が破壊されるというので、様々な環境保護団体も反対しています。アラスカの原住民と環境団体がタッグを組んで、この法案の成立を阻止できるのかどうか、注目してみたいと思います。

 アメリカ政府の言い分としては、「中東に依存する石油の供給源を多様化するために、アラスカ油田が必要だ」ということらしいです。でも多様化すべきなのは石油の供給源ではなくて、もっとトータルで考えたエネルギーの供給源ではないでしょうか。さらに言えば、地球に負担を掛け続ける一方の石油依存を減らし、太陽光や風力などの再生可能エネルギーへ移行して行く必要があるのでしょう。アラスカ油田の問題は、そういうグローバルなエネルギー問題と、ローカルなグーチン族の生活文化の問題を両方忘れずに結論を出してもらいたいですね。アラスカを荒らすか、アラスカを守るか、なんて単純化してはいけませんけど。



日米のブランコを比較する。 (2005/09/17)


アメリカのブランコアメリカのブランコ日本のブランコ

 上の写真を比べてみてください。左側ふたつは、ワシントン近郊の公園にあるアメリカのブランコ。一番右側は、夏休み中に八戸の実家のそばにある公園で撮影した日本のブランコです。

 僕が知る限り、ワシントン界隈の公園にあるブランコはほとんどがこのタイプで、足がスッポリと入るので落ちようがありません。まあ、この手のブランコは、かなり小さい子供向けに作られているのでしょうけど。

 方や、日本のブランコ。僕が子供の時もそうでしたが、今も腰掛け部分は平らでした。昔はこの部分が木でできていましたが、このブランコは硬い合成樹脂のような素材でした。近所の小学生が立ち乗りをしていて、うちの次女も真似して立ち乗りに挑戦していました。彼女に言わせると、アメリカのブランコと日本のブランコを比べたら、日本のブランコの方が好きなんだそうです。その理由は、アメリカのブランコでは立ち乗りができないからということです。



在外選挙への制限は違憲 (2005/09/16)


 選挙の話はもういいやと思っていましたが、日本の最高裁で画期的な判決が出たようですので、もう一度だけ。9月14日、最高裁大法廷は、在外邦人の選挙権を制限するのは違憲とする判決を下しました。これによって、今まで比例区にしか投票できなかった在外選挙でも、衆参選挙区への投票が可能になるようです。僕自身も、在外邦人に選挙権が全くない時代にアメリカに来て、最近は1998年に創設された比例区のみの在外選挙を何度か経験していましたが、ようやくここまで来たかという思いです。在外邦人の選挙権を求める運動を粘り強く続けて来られた方々に、深く敬意を表します。

 順調に法改正が進めば、次回の選挙から、僕は衆議院青森3区と参議院青森全県区にも投票できることになりました。しかしながら、最近の選挙を振り返っても、これらの選挙区には、ハッキリ言って積極的に投票したいと思う人がいませんね。かなり迷いそうです。そうなると大事なのが、投票の判断材料としての各候補者の情報集めでしょう。僕は日本関係の情報のほとんどはインターネットを通じて得ていますが、ご存知のように現在の公職選挙法は、インターネット上での選挙活動を禁じています。これは、在外邦人が選挙区選挙の情報集めをする上で、大きな弊害と言えるでしょう。

 事実、先の判決で最高裁大法廷は、「通信手段が地球規模でめざましい発達をとげており、在外国民に候補者に関する情報を伝えることが著しく困難とはいえなくなっている」と指摘し、「選挙権を制限するやむを得ない理由があるとはいえない」と述べたそうです。これは、明らかにインターネットのことを指していますよね。ということは、「在外選挙への選挙区選挙導入と、インターネット選挙の解禁は、セットで実施せよ」と最高裁が言っているようなもんじゃないですか。



英語で寝言 (2005/09/15)


 昨日の朝、目覚めたら、「僕が寝言を言っていた」と妻に言われました。何て言ったのかと聞くと、「Can I See Your Manager?」と英語で怒ったように言っていたらしい。これを訳すと、「お前の上司を出せ!」となります。

 妻には、「またどこかのお店で、サービスが気に入らなくて怒っている夢でも見たんでしょ」とも言われました。そういえば、そんな夢を見ていたような、見ていなかったような。う〜ん、やっぱり明確には思い出せません。でも、充分ありがちな夢です。客を客とも思わないアメリカのサービス業にはかなりウンザリしているし、そういう店員の上司に文句を言ってやろうと思っても不思議ではないから。そういうことで、あんな英語の寝言になったんでしょうね。

 それにしても、もっといい夢がみたいです。できれば今度は、「I Love You」なんて寝言で言ってみたいもんです。



自民党 期待の新人 (2005/09/12)


 今回の総選挙、故郷の青森県以外に僕が一番注目していたのは、ホリエモンの広島6区でも、ゆかりタンの岐阜1区でもなく、神奈川9区でした。この神奈川9区は、自民党神奈川県連が公募により擁立した元JICA職員の山内康一さん(32)が、民主党の前職・笠浩史さん(40)に挑むという構図でした。結果は、僅差ながらも山内さんが見事に初陣を飾ったのです。

 実は、今年4月のある日、JICAの山内さんという方から突然メールをいただきました。僕は2001年からこのホームページで、国際機関を目指す若者たちへのアドバイスなんぞを細々とやっています。その中で、「『将来、国際公務員になりたいのですが、何学部で学べばいいのですか』と尋ねるのは、『将来、オリンピックに出たいのですが、何のスポーツをやればいいのですか』と尋ねるようなものである。」という文章が、山内さんの目に留まったらしいのです。以下に、彼のメールを一部引用させていただきます。

慶長さんのこの文章は、学部学生等の問題意識の曖昧な人が抱きやすい疑問に対する答えとしてきわめて有益です。この内容をベースにして、目標を明確にすることの大切さを強調したものを、JICAのホームページに掲載したいのですが、原稿を依頼できないでしょうか。

 僕は二つ返事でOKしたものの、4月はブータン、5月は南アフリカ、6月はスリランカと出張が続き、特に締め切りは設けませんという山内さんの寛容さに甘えて、原稿を提出したのは7月の初めでした。すると、山内さんからお礼のメールが来ましたが、彼は既に自民党の公募に合格して立候補が決まっており、JICAも退職していたという訳です。ちなみに僕のその原稿の方は、JICAの後任の方が引き継いでくれて、こんなに立派なページになりました

 山内さんは、NGO時代に途上国の現場も経験しているようですし、日本の政治家としては貴重な存在でしょう。今後の活躍に注目したいと思います。是非、日本のODAや、日本と国際機関の関係などをどんどん改革してもらいたいですね。




小泉勝ち、ブッシュ笑う 9.11 (2005/09/11)



 あれから4年目の9月11日。小泉・自民党の大勝に、日本人以外で一番喜んでいるのはブッシュ大統領かもしれません。この二人、いくつか共通点がありますが、「単純で分かりやすい」という点が最大の共通点でしょうか。9.11の直後に、ブッシュ氏は「敵か味方か」と各国に迫りました。今回の小泉さんは、「改革に賛成か反対か」と国民に問いかけました。内容はともかく、二者択一で実に分かりやすい。有権者は、こういうのに弱いんでしょうね。くどくどと難しい政策を述べてもダメなのです。

 さて、9.11。ハリケーン「カトリーナ」が、計らずもアメリカの都市防災の脆弱さを露呈させましたが、こんなので大規模テロに対処できるのでしょうか。ワシントンの緊急避難態勢は整っているのでしょうか。今日のワシントン・ポストにも、ブッシュ政権の危機対応策を不安視するそんな記事が載っていました。あの9.11以来、テロ対策はアフガニスタンとイラクへの攻撃、それに空港と飛行機のセキュリティ強化に集中しすぎたようです。もっと他に、国内でやるべきことはないのでしょうか。カトリーナの余波で風当たりが強まる中、ブッシュさんは、イラクから自衛隊を撤退させない小泉さんの勝利に、ひとまず安堵しているはずなのです。



やっぱり選挙へ行こう! (2005/09/09)


 こういう劇場型選挙で投票率が上がるっていうのもチョット怖いような気もしますが、やっぱり投票に行かないことには始まりません。投票率が上がり、民意(民度?)が反映された政権ができることこそが民主主義です。だから、投票に行こう!投票に行った際に撮影した投票所の看板などをブログに載せて報告するという「ブログ世論可視化企画 by ガ島通信」なんていうのもありますので、皆さん参加してみてください。僕は、在外投票のこのエントリーで既に参加済みです。

 さて、日本の民主主義ということで、今週前半のニューヨーク・タイムズには「Why Japan Seems Content to Be Run by One Party (どうして日本は一党支配に満足しているのか)」という記事がありました。その記事は、民主国家とは政権交代が起こるものだとし、自民党が一党支配を続けている日本を、中国や北朝鮮の共産党一党支配になぞらえています。アジアでは韓国や台湾などで政権交代が起きており、あちらの方が成熟した民主主義社会なんだそうです。「民主主義の土台を造るのは活発な市民活動と独立したメディアで、日本にはこの二つが欠けている」とも。その証拠に、まず日本には、人権や情報公開、行政監視などを専門にした市民活動が少ないこと。それに、日本のメディアは今回、アジアの近隣諸国との関係悪化やイラクへの自衛隊派遣問題という重要な争点をほとんど報道していないことを挙げています。

 同記事は、韓国の盧武鉉(ノムヒョン)大統領の誕生をインターネットが後押ししたことと対比して、日本の選挙にインターネットが使えないことも指摘しています。この件に関しては、北川正恭さんや木村 剛さんが「公職選挙法を改正して、インターネットを選挙運動に活用することを可能にするための諸活動を行う」ことを目的に「IT 選挙推進協議会(仮称)」を立ち上げたそうなので、賛同しておきます。少なくとも、インターネットによる選挙運動が解禁されなければ、僕は立候補しないからね。



沢庵を知らない子供たち (2005/09/08)


♪沢庵(たくあん)を知らずに僕らは育った〜

 そう、あのタクアンです。大根の漬物で、黄色くて、ちょっと臭いヤツ。それを我が娘たちは知らなかったのです。日本での夏休み中、ある日ある場所での食事にタクアンが出てきました。黄色くて半円形に切ってありました。僕が箸で一切れつまんで、「これ、なあんだ」と聞くと、我が娘たちは揃って「Lemon」と言うではありませんか。しかも、自信たっぷりに。レモンに見えるかな。まあ、仕方ないか。ワシントンではタクアンなんて食べさせたことなかったから。

♪僕らの名前を覚えてほ〜しい〜
♪沢庵を知らない子供たち〜さ〜



ピッカピカの一年生 (2005/09/07)


 アメリカは今週の月曜日が「レイバー・デイ」の休日で、多くの学校が昨日の火曜日から新年度になりました。我が家の6歳の長女も、昨日からピッカピカの一年生。でも一年生(First Grade)と言っても、去年から同じ学校のキンダーガーテン(幼稚部)に行っているし、入学式もないので特別な区切りという気はしませんね。僕が知る限りアメリカでは、大学でも卒業式はあっても入学式はないですから、単に何かを始めただけではお祝いをするという習慣がないのでしょう。お祝いは何かを成し遂げた後で、ということでしょうか。

 アメリカにはランドセルなんていうものはありませんから、子供たちは「バックパック」と呼ばれる大き目のリュックサックを背負って学校に行きます。週末に新しいバックパックを買いに行って長女が選んだのは、アメリカの女の子たちの間で流行っている「Bratz」のモノでした。この「Bratz」は、可愛らしさではなくカッコよさを売り物にした、ちょっと悪っぽいクールな女の子たちがキャラクターになっています。今の女の子はこんなのが好きなんですね。

 さて、9月の「レイバー・デイ」明けの火曜日は、僕にとってもちょっとした記念日です。1994年のこの日から、ワシントンの世銀本部で働き始めたからです。早いもので、あれからもう11年。これから12年目のシーズンに突入です。また一年生のつもりで、何事にも新たな気持ちで臨みたいですね。



ひと足早く在外投票 (2005/09/06)


 日曜日にワシントンの日本大使館で、今回の衆議院議員総選挙の投票をしてきました。日本での投票日に間に合うように投票用紙を送るため、9月4日の日曜日がワシントンでの在外選挙最終日だったのです。在外選挙は、登録している選挙管理委員会が含まれる比例区にしか投票できません。僕は八戸の選挙管理委員会に登録しているので、東北比例区への投票になります。小選挙区なら迷ったかもしれませんが、比例はあっさりと、あの政党に入れましたよ。

 それにしても今回の総選挙、夏休みで日本に滞在中もいろいろな報道に触れる機会がありましたが、傍で見ていると実に面白い選挙です。でも、よく考えると、こんなやり方の選挙が自分の国で起きているかと思うと暗澹たる気持ちになります。いつになったら、日本は政策とリーダーシップで政治家を選ぶようになるんでしょうか。今回は郵政がらみで、一見、政策本位の選挙のようですが、実態は全然そうなってません。僕が言う「政策で選ぶ」とは、単に一案件に賛成か反対かという次元を超えて、自分で政策を作れる人、政策を論理と説得力を持って語れる人、政策の実行過程を把握できる人、そして政策の結果に責任が持てる人を選ぶということです。報道されている限りではなかなかいませんね、そういう人。まあ、興味本位が政策本位を上回る報道側の姿勢にも問題ありなのでしょうけど。

 政策にも増して大事なのがリーダーシップ。僕が考えるこれからのリーダー像とは、ビジョン、危機管理能力、国際性、時代認識、決断力などなどを兼ね備えた人です。あなたの選挙区にはそんな人が立候補していませんか?ともあれ、今あるパイの中から最善な人を選ぶしかないのです。どの候補者が、より深く政策を考えているのか、どの人がリーダーシップを発揮できそうなのか、まだ決めていない人は最後までじっくり見極めて投票しましょう。



カトリーナの爪痕(つめあと) (2005/09/04)


 ワシントンに帰ってから、時差ボケと疲労で寝たり起きたりの病人のような生活をしていたため、ニュースもほとんどキャッチアップしていませんでした。昨日、今日とようやく新聞を読んだり、ニュースを見たりするようになり、ハリケーン「カトリーナ」の被害に愕然としています。ミシシッピー州やルイジアナ州などアメリカ南部のいくつかの州を中心に死者数は数千人、被災者は数十万人とも言われ、政府の対応の悪さのためブッシュ政権への批判が高まっています。ブッシュ大統領はカトリーナの直撃から五日目の金曜日にようやく現地入りし、政府の対応の成果が上がっていないことを認めました。しかし、その日のうちに「政府の対応には満足している。成果には満足していないが。」と保身とも取れる表現に言い直したのです。政治家のリーダーシップが一番問われるのは、こういう危機の時以外にはないと思います。

 いつの時代もどこの国でも、災害で最も大きな被害を受けるのは貧困層です。今回も被災者の多くは、貧しい黒人たちでした。そういう意味では、改めて「カトリーナ」が激しい貧富の差や人種間の格差といったアメリカ社会の問題を浮き彫りにしたと言えるでしょう。新聞には「アメリカの中の第三世界」という活字もありました。

 今回の「カトリーナ」は、ワシントンにも影響を及ぼしました。それはガソリンの値段の高騰です。昨日ガソリンを入れたら、10ガロンでいつもより10ドルは高かったです。カトリーナの被害を受けた南部の州には、石油のパイプラインや製油施設が集中しており、それらが被害を受けたらしいのです。それでガソリン供給への影響が懸念されて、値段が上がっているようです。ヒラリーさんなどは、「大手石油会社による便乗値上げだ」として石油会社を非難する声明も出しています。もし本当に便乗値上げだとしたら、人の不幸を利用した酷い商売ですね。



残暑のワシントンに到着 (2005/09/02)


 ほぼ24時間前にワシントンに到着しました。ワシントンはまだまだ暑いです。それでも夜は大分涼しくて、秋の虫の声も聞こえます。日本での夏休み、娘たちはやはり最後に行ったディズニーランドが一番楽しかったそうです。僕自身が一番だと思ったのは、日本の床屋。特に、「耳そうじ」が超気持ちよかった。あんなサービスは、アメリカの床屋にはありません。

 日本に滞在中、街でマクドナルドを見つけた6歳の長女が「どうして日本にマクドナルドがあるの?」と聞いてきました。「あれはアメリカのジャンクフードでしょ」と言うのです。我が娘ながら、グローバリゼーションという現象を突いたとても鋭い質問だと思いました。彼女に分かるように上手く答えられなかった自分が恥ずかしいですけど。

新幹線八戸駅 この長女の言葉を聞いて、「どうして新幹線の八戸駅には、マクドナルドすらないのか?」と言っていたあるアメリカ人の言葉を思い出しました。全く対照的な言葉です。多くのアメリカ人は、どこに行ってもマクドナルドとコカコーラとスターバックスがあるのが当たり前だと思い込んでいるのでしょう。それに比べると、「日本にマクドナルドがあるのは不思議だ」と思った我が娘は、かなり真っ当な感覚を持っているのかもしれません。

 八戸駅にマクドナルドはありませんが、駅や駅ビルには寿司屋も蕎麦屋も郷土料理屋もあるのです。こういう固有の食文化が、アメリカのファーストフードに乗っ取られるほど恐ろしいことはありませんよね。それでも、スターバックスくらいは八戸駅にあってもいいとは思いますが...。



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